14.10.07 H26決算 議会総務費 避難体制の構築・情報共有を急げ

2014年10月7日by 島村高彦

平成26年決算委員会 島村10月 7日 議会・総務費

避難体制の構築・情報共有を急げ

○島村高彦委員  この情報に基づいて、いよいよ地域で具体的に対策を練っていくという段階に入ったわけですが、先ほど申し上げましたように、この情報共有とともに、私がずっと言ってきたのが、地域における具体的な災害要援護者の避難体制の構築ですね。それと、総務省、消防庁が各自治体にずっと進めてきた避難支援プランの作成のこの2点でございます。これについては、避難支援プランという言葉は知らなくても、地域はそんなことは知りませんよね。具体的に、やはり避難するのに難儀な人は、みんなで助けてあげないといけないと思うまちの人は大勢いらっしゃるわけでございます。こういった人たちに正しい情報が届けば、効果的な救援ができるわけでございますが、この肝心の避難支援プラン、もしくは要援護者救助の体制整備、これについてはずっと質問してきたのですが、平成21年の段階で、避難支援を個別計画に策定できたのが129町会中の19町会になっております。それで、これは一体どうなんですかということ聞くと、これは防災対策上、大きな課題だと区は受けとめていると。したがって、具体的な支援方法を数多く紹介しながら、積極的に取り組みを推進していくとなったわけでございますが、実際に、現状この個別計画が策定できたと認定できている町会はどの程度になったでしょうか。

○樫原防災課長  具体的に、いわゆる従来の手上げ名簿といいますか、名簿に基づいて具体的にその個別支援プランを策定できている町会というのは、先ほど島村委員がおっしゃったとおり19町会で、特にふえてございません。今現在、新たに配っている地域共有名簿につきましては、まだこれからの取り組みで考えているところでございます。

○島村高彦委員  これは、私がセットで要援護者の共有と避難支援のあり方をずっと質問してきて、私自身が1つの反省をしているわけなんですが、結局、地域の中で避難支援、あるいは災害要援護者の救助体制を構築していこうという意思が固まる前に名簿を配っても、向こうははっきり言って戸惑うと思いますね。現実に今そういう話の中で、各町会長の中の多くの町会長が、そんな大量な名簿を渡されたって、どうするんだとなっていますね。そうなるのは予想していました。だから、地域の中でそういう意識の醸成をしてくださいとお願いしてきたわけですね。

それで、現実的には、いろいろな答弁をしているんですよね。そういう具体的な町会があるので、具体的な取り組みをどんどん紹介していきますと。それで、私のから、わかりやすく映像なんかも使ってやったらどうだと提案すると、そういうのもどんどんやっていきますということで、非常に具体的な答弁もされているのですが、現実的にはそういう状態になっていなかったのではないかと私自身は感じております。

そういった中で、やはりいきなり名簿を渡しますのでよろしくと言われたって、なかなかそれは対応できないです。だから、私が言ったのは、やはり情報共有の前に、その必要性と重要性を具体的な形で、今まで巣鴨三明町会の事例、あるいは荒川区のおんぶ隊、こういったもう何年も前から構築されている地域の要援護者対策の実際にやっているところの事例を紹介してきたわけです。こういった情報を区は、もう何年も前からやっていきますということを言ってきたわけですが、その辺の実際の取り組み状況を教えていただきたいのですが。

○上野防災情報担当課長  今回、災害時要援護者条例に基づきまして名簿を整備し、地域に配付をしているところでございます。従来、手上げ名簿がおよそ700件程度だったものが、今回条例に基づきまして5,800件ほどの全体として量になっております。そうしたことから、こういった、前回手上げ名簿から比べれば非常に量がふえたということにつきまして、地域の声としましては、やはりそういった対応を地域の中でやるというのは、いきなりはできないというお声をいただいていることは事実でございます。

今回この名簿を配付に当たりまして、5月、6月、7月と区政連絡会でその必要性を十分説明をさせていただきながら、御理解をいただきつつ、名簿の配付という経過でございますけれども、そういった声がございます。そういった声に対しまして、これまでも具体的な取り組みをなさっておりました町会もおありではございますが、改めまして、今回この情報の量がふえたことに伴いまして、区といたしましては、地域の方がこの名簿に基づきまして、どのような要援護者支援を行っていくかということの参考にしていただくための手引きを作成いたしました。

この手引きの作成の過程におきましても、そういった区政連絡会等で寄せられました御意見等をいただきながらまとめたものでございまして、今回、この名簿の配付とあわせまして、この要援護者支援の手引きを配付させていただいた段階でございます。今後、やはりそれに基づきまして、各町会の実情に合わせた取り組みが行われていくように、区としても御支援をしていかなければいけないと現時点ではそのような状況でございます。

○島村高彦委員  答弁の中にもあるのですが、来年度は地域の防災リーダーを対象に研修会を開催し、その中で避難支援の取り組み事例の発表や意見交換を行う機会を設けていきたいと考えておりますと。この来年度というのは、もうえらい前なんですね。何年だかわかんないけれど。とにかく、来年度というのはことしのことじゃなくて、もう何年も前にこういう答弁をしているわけですね。それで、こういうことをやったのかといったら、恐らくやっていないと思います。

やりたいとお答えしているので、やっていただければいいだけの話なのですが、本当に区政連絡会で話すのではなくて、区政連絡会で話したってわかんないですよ。だから、ここでの答弁とおりに、町会の防災訓練でこういったことをやるように、各町会担当の防災指導員がおりますよね。そういった方々と連携して、また町会の防災部長、町会長と連携をして、具体的にこういう場面を設けてやるようにしないと、本当の意味での災害要援護者対策というのはできないのではないかと思うのですが、最後にその点だけお聞かせください。

○樫原防災課長  それにつきましては、まさにおっしゃるとおりだと感じてございまして、訓練でできなければ、実際のときもできないと。なおかつ、災害時要援護者の名簿が場合によっては、その町会によっては10倍にふえるといったことが現在あるわけで、その中で従来どおりの個別支援プランを持っている町会であっても、今までのプランでは対応ができないといった人数になっているという現実もございます。

そうした中で、現在、既に、台風が来る前でございましたけれども、ある西巣鴨の町会が2つ合同で、地域の防災訓練を行った中では、実際の要援護者を対象とした実動訓練を盛り込んでございますし、今後、合同防災訓練の中でも、これは図上訓練になりますけれども、いわゆる所在確認訓練から始めようということで、図上訓練の要援護者訓練を実際にプログラムに入れて、合同防災訓練のプログラムを組んでいるといったところもございますので、今後こういった要援護者訓練をさまざまな地域防、それから合同防の中で実施をしていきたいと考えてございます。

○永田総務部長  今の島村委員の御指摘はもっともだと思います。私も今回名簿を配りましていろいろなお声を聞いて危機感を持っております。今、樫原防災課長が申し上げたとおり、まず訓練の中でこの名簿をどう活用していくか、実践的な活用をどうしていくかを今年度から始めておりますので、何とか町会の方々にも危機感を持っていただいて、災害時、実際に起きたときに要援護者をどうするか、どんどん進めていきたいと思います。

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