令和7年度予算特別委員会 公明党豊島区議団 意見開陳

令和7年3月21日島村高彦

公明党の島村でございます。私は、公明党豊島区議団を代表して、予算特別委員会に付託された第24号議案から第27号議案、すなわち令和7年度豊島区一般会計予算並びに国民健康保険事業会計予算、後期高齢者医療事業会計予算、介護保険事業会計予算を可決することに賛成する立場から意見開陳を行います。

はじめに、公平かつ円滑な運営に努められた藤沢愛子委員長並びに辻薫副委員長の労に心より感謝を申し上げます。また、理事者の皆様には、ご多忙の中、迅速に資料要求に応じていただき、要を得ない質問に対しても、その意を酌まれ、丁寧に御答弁をいただきましたことに御礼申し上げます。ありがとうございました。

予算審議に当たり、私ども公明党は、第1に区民目線に立った行政運営となっているか、第2に安定的、持続可能な財政運営がなされているか、第3に時代の変化に的確に対応した事業展開となっているか、との視点から慎重かつ厳正に審査に臨みました。第1については、常に区民の声に耳を傾けて、その声に応えようとする区長の姿勢に賛同できること、また新規事業・重点事業にも、私ども公明党の要望を数多く取り入れてくださったこと、第2の財政運営については、今後の起債残高の推移には注意を要するものの、本予算案では歳入と歳出のバランスが図られていること、第3は行政需要の変化に柔軟に対応する予算編成に取組んだことから、総じて私どもの視点にかなっていると判断いたしました。

なお、総括質疑でも申し上げましたが、一般会計1,705億9,300万円の当初予算案は従来の枠配分方式を改め、査定方式により編成されました。この過去最大規模の予算執行にあたっては、新たな基本構想・基本計画に定めた3つの理念、7つのまちづくりの方向性に沿って執行するとともに、各部局が連携してその効果の検証に取組み、次なる年度の予算編成に生かしていただくよう、お願いを申し上げます。

以下、款別に主な意見を述べさせていただきます。

まず、政策経営費、総務費です。

今後の区民税収入ついて、景気変動による社会経済状況の変化はもちろん、区内マンション等の着工件数や就労状況による収入の変化、地方や他地域への移住の潜在的な希望等、様々な要因を勘案しながら、長期的な歳入状況についても見通していくよう要望しました。また歳入環境の著しい弊害となっている不合理な税制改正については、これまでに本区だけで649.5億円もの財源が失われていることから、区民・都民を巻き込んだ論争を起こしていかなければ、改善できないと訴えてまいりました。そのためにも失われた財源が自分自身にどれほどの影響を与えているか、その関心を呼び起こせるように、区民に身近な行政サービスの提供量に置き換えて周知徹底し、なおかつ23区が一致団結して、大きなうねりを起こすような取組みを期待します。

防災対策については、災害関連死や2次被害防止の観点に立った福祉的な支援の方策について、お尋ねしました。特に救援センターの保健衛生環境、すなわちトイレ環境の整備については、実際の避難現場を想定した対策を望みます。また、救援センターへの入場から開設・運営に至る過程に課題がないか、そして要配慮者の避難のあり方についても十分な検討を重ねていただくよう要望します。運営機能の強化として災害対策本部と各救援センターの連携と情報共有も避難生活に必要不可欠です。即時に状況把握ができ、13か国語に対応可能な文京区のタブレット方式を事例にあげましたが、各救援センターで発生した課題にすみやかに対応すべく、総合防災システムの再構築とも合わせ、調査、研究を重ねていただくよう要望します。さらに火災保険の加入状況等、区とは直接かかわりのない事柄についても、区民の生活再建を支える立場として意識されるよう望みます。また、地域防災の要である消防団に対する支援は協力事業所表示制度をはじめとして、区も積極的に地域と連携しながらの支援をお願いします。

次に福祉費、衛生費です。

将来激増すると予測されている認知症の対策は予防に重点をおいて取組んでいただくよう要望しました。発症までの期間が長く、軽度認知障害の段階での適切な対処が認知症予防となることから、すでに効果が実証されている薬剤や運動、食事、生活習慣等の対策療法について調査を重ね、的確な情報提供を繰り返すとともに区民の危機感を刺激する呼びかけをお願いします。同様に介護予防、フレイル対策も新たな長崎地区フレイル対策事業についてお尋ねしましたが、健康寿命を伸ばすために、区内全域での情報提供、区民が活動しやすい環境づくりを展開されるよう望みます。また帯状疱疹ワクチンはじめ、接種事業も区民の健康を守る観点から積極的に推進するとともに、その効果についても十分に検証するようお願いします。さらに、ペット災害対策事業については、現状、区民に対し、ペット同行避難の周知に取組んでいただいておりますが、大型ペットの配置場所等、肝心の受入れ先となる救援センターすなわち学校の教職員の理解と情報共有にも努めていただくよう要望します。

次に環境清掃費・都市整備費です。

路面下空洞調査の実施や下水道局をはじめとする各事業者との連携により、区道については適切・安全に整備、管理されていることが確認できました。一方で区道以外の国道や都道も区民にとっては日々の生活道路であり、その整備・管理状況についても区や区民と情報共有すべきこと、また、私道の管理不適切は区民の安心安全を脅かすだけでなく、行政の危機管理上の課題につながることを指摘させていただきました。今後のさらなる検討を望みます。さらに道路の通称名の設定については、身近な道路として区民に親しまれることから、今後も推進を望みますが、より公平性が担保された選定基準とするようにお願いします。そして町会連合会の要望事項でもある集積所における不適切なごみ出しや区道、国道等も含め、執拗に繰り返される道路上の不法投棄については、街の美観を損なうだけでなく、周辺住民の大きな負担となっていることから、徹底した対策を強く要望いたします。

次に子ども家庭費、教育費です。

小1の壁対策事業については、子どもの安全と保護者の安心を増幅させるために、今後、子どもの状況観察や保護者の声を集約しながら、可能な限り柔軟な対応に努めていただくよう、お願い申し上げます。と同時に、子ども自身に自らの安全を守る意識を身に付けさせ、危険を回避する能力を向上させることも、保護者の安心につながることから、さらなる取組みをお願いします。次に子どもたちが将来を生き抜くために必要な学習指導、教育については、基本計画案の考え方どおりに、従来の一斉授業による知識注入を重視した指導方法を改善し、真に未来を切り拓くための力を育成する教育を実施するとともに、保護者にもその重要性が十分に認識できるような取組みを強く要望いたします。次に不登校対策は遅れた学習を取り戻すという観点ではなく、安心を与える場所としての機能を重視しながら、スリジエや校内別室の運営をお願いするとともに、今後、それ以外の居場所についても検討を重ねていただくよう要望します。また、時間切れでお尋ねできませんでしたが、不登校児の親の支援についても、目黒区の保護者向けガイドの作成や港区が新たに実施予定の、多忙な教員の負担軽減も考慮した、学校外の保護者の相談窓口の設置等も検討し、苦悩する親に寄り添った支援をお願いします。次にいじめ防止対策は加害者、被害者を明確に立て分け、加害者のみを追い込むやり方では根本的な解決には至らないことを指摘しました。双方の心の痛みに寄り添う取組みに期待し、同時にいじめに遭っても、それを乗り越えていく力を養う教育にも取組んでいただくよう切にお願い申し上げます。さらに子どもや若者の居場所確保については、財源の確保と継続的な取組みをお願いするとともに、URの遊休地を活用することに加えて、他の再開発エリアにも応用し広域的な事業展開に取組むよう要望いたします。

次に福祉費、都市整備費共通の住宅確保要配慮者対策については、家主の不安感を取り除くことが第一目的であり、そのために見守り・安否確認が徹底された居住サポート住宅の今後の展開に全力を尽くすよう、お願い申し上げ、同時に転居費用の補助や死亡時における賃貸借契約の解除、残置物の処理等、入居、退居時の支援が常に円滑、迅速に実施できる体制整備を求めます。最終的には区内全域として、入居を拒まれることがない街を作り上げていただきたく、お願い申し上げます。

最後に特別会計では介護事業者とその中核を担うケアマネージャーの支援についてお尋ねしました。現状、ケアマネが負っている本来業務外の業務の分散化や資格更新時の簡略化、また、在宅介護時の医療連携等の課題解決が急務であると指摘しました。今後、要介護者が増加すると見込まれる中、速やかに解決・支援に取組んでいただくよう要望いたします。

以上、種々申し上げましたが、限られた時間に全ての課題についてお尋ねすることはできませんでした。大変ご苦労をおかけしますが、今後も折に触れ、ご教授、ご指導をお願い申し上げる次第です。

今定例会の招集あいさつにおいて区長は「新しい未来への大きな目標に向け」「区民の皆様の声を大切に受け止めながら、全庁一丸となって力を尽くして」いくと述べられました。私どもも同じ思いで、課題解決に向け、全力を尽くし抜くことをお誓い申し上げ、意見開陳を終わります。ご清聴ありがとうございました。