平成16年 決算特別委員会・生活産業費
2004年10月15日
中小企業の支援策の充実。受発注交換・企業情報交換会事業
島村高彦委員
おはようございます。まず、昨年度の一般質問で中小企業の相談室に関して質問させていただいております。15年度においても中小企業の相談室の運営経費として1千200万円の支出が行われております。そこで、成果報告を見ますと相談員の方が12人ということで載っております。12人とも中小企業診断士の方なんでしょうか。
森生活産業課長
はい、そのとおりでございます。皆さん、中小企業診断士会の所属の方でございます。
島村高彦委員
前回の一般質問の時に、地域の金融機関の経験者等をそういった相談員に当てるのはいかがでしょうかという提案をさせていただいたんですけれども、それ以外にも経営の経験のある方ですとか、つまり実態に即して提案ができる人、そういった人の採用を提案させてもらいました。実際に机上の上でのそういったアドバイスも大変大切なことなんですけれども、実際こういった不況下の中でいかに企業が存続をしていくかという点においては、そういった現場の経験のある方がアドバイスをするということも必要ではないかということで提案をさせていただいたんですけども、今後、相談員の方にそういった実際の経営の経験者であるとか、ないしは地域で現場を歩いた金融機関の経験者であるとか、そういった方を採用するような予定というのはありますでしょうか。
森生活産業課長
生活相談員、商工相談の関係ですけれども、現在、相談のあり方につきましては融資制度の検討会の中で一定の検討を進めておりまして、その中で相談のあり方、それからまた企業OBですとか、あるいは金融機関のОBの方の採用が図れないものかということも俎上に上がっております。そうしたことも踏まえまして、来年度以降の相談体制といったものをどうするかということを検討中でございますので、その中でできるものは実施していきたいと考えてございます。
島村高彦委員
実際の場面で、企業にとって必要なのはとどのつまりどうやったら売れるかということでございます。それが生き残りをかける唯一の手段だと思うんですけれども、産業振興計画にも書いてあるんですけども、10年間で豊島区の場合、5千200件の事業所が減少してしまったと。この減少率というのが23区で一番大きい状態なんですけども、不況の一番の原因というのは、開廃業率のいわゆる逆転の減少が起きていると。そこで企業に関してこの産業振興計画においてもたくさんの施策が載っておりまして、読んでいると非常にすばらしいなと感じます。昨年度、起業相談において451件という相談件数が寄せられているんですけれども、この中で実際に現在までに起業した人というのは、会社というのは幾つぐらいあるかおわかりでしょうか。
森生活産業課長
大変申しわけございませんけれども、そこの把握はしてございませんが、融資を受けられたということにつきましては、ほぼ起業されている方と考えてございます。それがいわゆる焦げつきといいますか、デフォルトに回ってこない限りはやっていらっしゃるだろうと想定はされます。
島村高彦委員
相談に関してはその場限りで終わりにするんではなくて、相談された方がその後区内でどのような企業や営業を行っているかというところまで把握をしておいていただきたいなと思うんですけど、現実に次から次に相談に来る人のそういった参考にもなると思いますので、その場で終わりにしないで、ぜひ継続的に相談の相手をしてやってほしいなと思います。 ということはその中に、実は次の質問でお聞きしたかったのは、政府の方で最低資本金の規制の特例制度と、いわゆる1円起業というのがございまして、これを用いて区内で起業された方がどのくらいいるかというのは、もしわかればお聞かせ願いたいんですけども、おわかりでしょうか。
森生活産業課長
すみません、ちょっとおさえてございませんので、調べられるものであれば調べたいと思います。
島村高彦委員
ご存じのように、この制度は構造改革だとか規制緩和の一環として、去年2月にスタートしているんですね。これはご存じのように資本金をそろえるということがかなり困難になって、せっかくいいアイデアやチャンスが到来してもたまたまその時に立ち上げる資本金がなかったということで起業を断念される方がかなりいらっしゃったと。そういう意味で、そういったことを防ぐためにこの最低資本金の特例制度というのができたわけですね。こういった方が自在に企業創業していけるような体制を整えるのも、歳入の一番中心的な税金という形ではね返ってくるわけですから、ぜひ積極的に対応していただきたいなと思うんですね。合計で5千800人位の方が相談を受けていると書いてあるんですけど、こういった相談を受けた人の反応というか、アンケート調査というのは行っているんでしょうか。
森生活産業課長
ちょうど今日までということで実施をしているところでございます。窓口に来たお客さんに書いていただくということで実施をしてございますけれども、ちょっとまだ途中でございますので集計をしてございません。概ね役に立ったという意見が多かったかなというところもございます。
島村高彦委員
そういった人たちの声もぜひ取り上げて、1つ1つ分析して効果的な経営相談を行ってほしいと思います。
それと今の最低資本金制度ではないですけれども、質問とか相談を受けた際に、区の施策だけではなくて、今回の一般質問でも健康サービス産業に関してちょっと私触れされていただいたんですけれども、そうした国や都の制度、導入できるものがあればそういったものもどんどん導入をして対応を図ってほしいと思うんですけれども、その辺は今後いかがなものでしょうか。
森生活産業課長
相談を担当なさる中小企業診断士会という組織がございます。そこの中でいろいろと国の制度、都の制度を勉強されていることだと思っておりますが、私もそういった情報を密に流しまして、そういった情報を利用者、相談者の方に直接つなげられるような体制をとっていきたいと考えてございます。
島村高彦委員
この商工部だけの問題ではないですけど、すべてのところで区にその制度がないからできません、やりませんじゃなくて、やっぱりそういったところにつなげていく姿勢が大変必要じゃないかと感じております。
それと参考書の232ページに受発注・企業情報交換会というのが行われておりまして、私もこれを見て初めて知ったんですけども、この成果報告にその目的というのが記載されているんですけれども、新規取引先の開拓ですとか、新製品開発の促進、それからビジネスチャンスの拡大というのを図るために、4区合同で行ったということなんですけども、この3つの成果はどのようなものだったんでしょうか。
森生活産業課長
この受発注交換事業、企業情報交換会事業と申しますのは昨年度15年度は4区合同で実施をしておるところで、豊島区がその幹事区ということで勤労福祉会館で実施をしたものでございまして、希望する企業を募りまして、そこが発表ですとかPRですとか、あるいは商品を展示するとか、そういったことを通じてお互いの交流の中で新規の販路拡大を図っていくという内容でございますけれども、昨年度の追跡でアンケートをとったところによりますと、取引が成立した件数というのは数字でいうと3件ということになりますけれども、お話の中で聞いている範囲ではいろいろといろんな方と話ができてよかったということでございます。数字としてはそんなものでございましたけれども、実質的な効果が上がっているのではないかと思っております。
島村高彦委員
取引先が、新規が3件ということで、これは1つの大きな成果だと思います。ビジネスのいろんなチャンスというのをやはり経営者の方はいろんなところで求めていらっしゃいまして、こういったところで新しい取引先だとか、あるいは新しい商品の開発、そういったものにつながっていくケースが非常に多いかと思います。今回、4区合同ということでしたけれども、ある意味では商業圏が隣接区にわたって広がっていくのでこれはこれで非常にいいと思うんですけれども今後、豊島区の異業種交流に関する施策において何か新しいものがあればお聞かせ願いたいんですけれども。
森生活産業課長
交流という形につきましては、いわゆるこういうところで年1回実施をしていくと。その他に昨年度は4区合同でやりましたので1回しかやっておりませんけれども、今年度につきましては7月に実施をしております。これは豊島区だけでやっております。商工会議所さんと産業協会の協力をいただきまして実施をしております。さらに今年度、練馬区を幹事区といたしまして、同じような4区合同ということで2月に実施を予定してございます。そういうことで毎年2回実施をする形になっています。 新しい方法ということにつきましては、ちょっとまだ今のところこの他のやり方ということになりますと、例えばホームページを充実するですとかそういったことで図っていきたいとは思っております。
島村高彦委員
今回の参加者が全体で51社ということで、豊島区は11社17人ということで、かなり絞ったというか、参加のような気がするんですけれども、この参加に対する呼びかけはどういう方法で行ったんでしょうか。
森生活産業課長
広報等を通じまして呼びかけているということと、それから東京商工会議所さんを通じて各会員の方に呼びかけていただいていると。今回、4区合同でございますので、各区のそれぞれの産業協会ですとかそういったところもございまして、そういったことを通じて呼びかけているというものでございます。
島村高彦委員
わかりました。呼びかけに関してはそういった方法と、加えて、相談に来られた方にこういったものがあるということを明確に示してさしあげた方がよろしいんじゃないかと思います。