平成21年 決算・福祉衛生費
2009年10月 9日
生活保護受給者の実体を掌握し、体制の充実に努めよ
島村高彦委員
続きまして、先程、保健福祉部長から生活保護に関しての体制についてのお話がございました。今、生活保護の受給者がどんどん増えているということで大変に大きな課題になっているかと思います。お聞きしたところよりますと、1人のケースワーカーが担当する世帯が100世帯を超えてしまったということで、標準が80世帯の中で非常に多くの受給者の面倒を見ているわけなのですけれども、今回の一般質問でも、その生活保護課の人員については検討するというお答えがございました。私が心配しているのは、非常に貴重な税金が年々費やされているわけですね。平成14年度の生活福祉費というのは13億円だったものが20年度は19億円と、かなり増えております。こうした貴重な税金が投入される以上、この生活保護の支給に関して、本当に適切な支給となっているかということを私は一番気にしているわけです。
実際に保護を受けている方の実態について、やはり絶えず調査をして把握をしていかなければいけないのではないかという考えなのですけれども、実際に100世帯を超えるという中で、そうした保護受給者の実態調査が十分にできているのかどうか、お伺いをいたします。
峰田生活福祉課長
確かに100世帯を超えまして、ケースワーカー1人当たりに申しますと、もう110世帯に迫っている状況でございます。それでもちろん全員とは言いませんけれども、地域によって新規のケースとか違いますので、確かに新しい生活相談で開始するケースがその地域でたくさん来てしまうケースワーカーなどにおきましては、日常の訪問類計ごと、例えば母子家庭だとか稼働年齢層に対しましては月に1回は、家庭訪問に行きなさいとか、二月に1回でいいよとか、安定した高齢者であれば半年に1回でいいということはあるのですけれども、その訪問類計どおりに行けていないのが現状でございます。
島村高彦委員
やはりお聞きしたところによりますと、非常に雇用情勢が悪化して、20代、30代の本当に働く世代の方もなかなかお仕事がなくて、こうした形になってしまうというお話もお聞きしております。特にそういった層を、もちろん高齢の方もそうなのですけれども、少しでも当初と状況が変わった、あるいは今いろんな専門員を置いておりますけれども、そういった専門員の指導等によって自立に向かう道が見つかっていくことで自らの生活を自らの力でやっていくという基本的なことができるようになっていく、自立していくということが本人の生きがいにもつながっていくのではないかと常々考えております。これについて、やはり一番重要な役割を果たすのは私はケースワーカーの方であると。やはり現場に行って、その人と面談する。あるいはその人の生活の実態ですね。だから、場合によったら、もっと支援が必要になるというケースもあるかと思うのですね。それはそれで本当に重要なことなので、様々な変化を機敏につかみ取っていくためにはケースワーカーが保護受給者の実態を絶えず把握しているということが必要だと思います。そういった意味で今、不十分ということで、やはりこの体制については本当に早急に対応していくことが適切な支出ということにつながっていくと思うのですね。これについて検討するとのお答えですけれども、具体的にどのように検討するとお考えになっているのか、もし今の時点でご答弁がいただけるならちょうだいしたいと思うのですけれども。
峰田生活福祉課長峰田生活福祉課長
生活福祉課といたしましては、例えば区役所全体の数のこともございますし、そこまでは行けなくても、最低このぐらいは必要だということで考えまして、今それをやっている最中でございますが、当局とも話し合いをこれから持つところでございます。ただケースワーカーの正規職員だけでなくて今、委員もおっしゃいましたけれども、やはり自立支援担当ということで非常勤専門員が都なり国なりで10分の10の補助ができますので、そちらの導入も含めて、正規だけでしたら限界がありますので、体制を考えていきたいと考えています。