平成18年 決算委員会 都市整備・教育費
高齢者の住宅支援策について
2006年10月13日
島村高彦委員
続きまして、住宅施策について、主に高齢者の施策について触れさせていただきます。
まず、基本計画を見ますと、豊島区の場合、単独世帯の割合が23区で最も高く、ファミリー世帯の割合は23区の中でも低いものになっていると、高齢単独世帯数は平成2年から10年で約2倍に増加していると、高齢者が安心して自立した生活を送るための住宅の役割はますます重要になります。そのためにも高齢者向けの住宅の利用環境が改善されることが必要ですということで、現状と課題というところに書かれております。それから、施策の方向といたしましては、高齢社会において高齢者、障害者が住みなれた地域で自立して暮らし続けることができるよう、バリアフリー住宅やユニバーサルデザインの街づくりに配慮した安心居住の仕組みづくりを進めますと書かれておりまして、計画事業といたしましては17年度も取り組んでいる幾つかの事業が載っているわけなんですけれども、まずその中にちょっといろいろとお聞きになっているとは思うんですけども、住替え家賃助成事業が平成18年度、東京都の補助金が廃止をされてしまったということで、平成12年度までの受給決定者は18年度末をもって助成が終了するということなんですけども、この対象人数は一体何人ぐらいいるかおわかりでしょうか。
小澤住宅課長
ただいまの制度廃止によって影響される世帯数でございますが、91世帯と把握してございます。うち高齢者世帯が83世帯、障害者世帯が7世帯、ひとり親世帯が1世帯と把握してございます。
島村高彦委員
これは行革2005でも書かれておったんですけれども、現実、平成12年度までの受給決定者の支給額というのは、かなり高額な金額に及んでいたんじゃないかと思うんですね。私の記憶では4万幾らとか6万幾らとか、そういった方もいらっしゃったと。今後については東京都の補助金の廃止に伴い、そういった補助が受けられなくなるんですけれども、それを基で生活、家賃を払っておった人が、今後どうするかという問題が出てくるんですけれども、その方々に対する何らかの助成あるいはアドバイスというのは、前もって実行されておりますでしょうか。
小澤住宅課長
まず、受給をされていらっしゃる方の額でございますけれども、平均して約2万5,000円程度であろうと把握をしてございます。かなり高額である方もごく少数いらっしゃいますけれども、もうほとんどの方が、先程平均値2万5,000円と申し上げましたけれども、3万円以下の中に入っているということでございます。当初、この東京都が補助金を廃止をするというお知らせをする中で、公営住宅の案内、区で実施してございます高齢者入居支援事業の案内、おいでになった方については不動産店の紹介あるいは住宅課で保有してございます物件等の紹介というようなことで対応させていただきたいと考えてございます。
島村高彦委員
今課長が説明された対策ですけれども、現実そういった対策でもって来年の4月から対処できるように、現実的に解決した例というのはあるんでしょうか。
小澤住宅課長
何件か相談に来ていらっしゃるという話は聞いてございます。他区で実施してございます状況等を把握いたしますと、何とか生活等をやりくりした中でこの現状のまま何とかやっていくという例もやはり多いと聞いてございます。
島村高彦委員
実は、私の知っている人も4万幾らかの補助を受けておったんですね。その方はちょっと健康状態も芳しくなくて、医療費等もかなり月にかかってくるということで、年金収入だけ、厚生年金なんで、200何万円ぐらいの収入があったとは思うんですけれども、現実に4万幾らの補助がやはりなくなるということで、今住んでいるところは当然家賃をもう払っていけないという方がいらっしゃいます。都営住宅を申し込んだり、福祉住宅を申し込んだりいろいろとやってはいるんですけれども、なかなか次に住むところが探せないという方がおります。東京都が補助金を廃止したということで、こういった結果になってきたんだと思うんですけれども、はっきり言って補助が受けられなくなる人に今課長がお話ししたいろんな対策があるんですけれども、何らかのやはりもうちょっと有効な手立てを考えていただきたいなと現場の方からは感じるんですけれども、今後については、それ以上の施策というのは特に対応策はありませんでしょうか。
小澤住宅課長
そうした方については何とか住宅課の窓口等でご相談をお受けいただくようにご説明をいただければと思ってございます。現在の段階ではこうした形で何とか対応をさせていただきたいなと。東京都の補助金が廃止されることになったことが原因とはいえ、大変ご不便をおかけして申し訳ないと考えててございます。
島村高彦委員
いろいろと住居に関しては経費もかかり、なかなか思うようにできない面もあるかと思います。そういった中でもまたこの安心住まい提供事業がやはり借上げ契約満了に伴って更新を打ち切るということなんですけども、これはもう更新を打ち切りながら最終的に廃止をするという方向性であるんでしょうか。
小澤住宅課長
今後、高齢社会を迎えて、立ち退き等により緊急に新しい住居を探さなくてはいけないという高齢者の方は、かなりこれからも増えていくと思ってございまして、そういう意味では安心住まい提供事業は非常に重要な事業だと思ってございます。せんだっての2005の中では、たまたまちょうど契約20年を迎えて個別に借り上げている部屋でかなり老朽化が進んでいて、住んでいらっしゃる方からも苦情のある部屋、住んでいらっしゃる方が折よく退去されたということがございましたものですから、契約を打ち切ったものでございまして、安心住まい提供事業については、今後とも機会を見てできれば充実できるような形にしたいとは考えてございます。
島村高彦委員
ぜひそのようにしていただければありがたいと思います。それから、住宅相談事業なんですけれども、これからそういった高齢社会に伴って、非常にそういった事業の必要性もどんどん増えるんじゃないかなと私個人は考えておるんですけれども、これも相談員が2人いたのが1人になってしまうなんていうことが書いてございまして、果たして対応し切れるのかなと考えたんですけど、いかがでしょうか。
小澤住宅課長
2005の中で苦渋の選択ということで、平成17年は2名体制で行っていたものを1名体制で予算計上するということでご提案をさせていただきまして、そのとおりの予算がついたわけでございます。新年度の実施に当たりまして、これは宅建協会さんに業務をお願いをしておるんでございますが、執行体制等ご相談申し上げたところ、やはり公の行事に対するご協力をいただけるということで、予算については1名分ということなんでございますが、ご協力をいただきまして、18年度についても17年度と同様の相談体制を組むことができるということになってございます。
島村高彦委員
本当に不動産会社の人と協力してやっていただくということで、大変ありがたいんですけれども、今までお話ししたように、こうした事業に関しては、非常にやはり高齢の方に対する施策ということで、やっぱりもうちょっとアピールをして取り組んでいっていただけたら大変にありがたいと思います。
私の方は以上でございます。