14.10.09 H26決特 福祉衛生費 身元不明・認知症の高齢者

2014年10月9日by 島村高彦

平成26年決算委員会 島村 10月 9日 福祉衛生費

身元不明・認知症の高齢者

○島村高彦委員  ことしの1定の一般質問で、見守り体制の強化についてお尋ねをさせていただきました。これは区民の方々がより負担感を感じずに、必要性を感じながら自然と取り組める体制についてお尋ねをしたものでございます。また、おとといの防災対策、または防犯の対策についても同じく区民の方々が自主的に取り組めるという体制についてお尋ねをしたわけでございます。また、今お話のあった地域包括ケアシステムも見てみますと、これまで以上に区民、NPO、民間の方々のお力をかりないと成り立たないということで、そういった方々の支援を徹底して行い、またそういった区民に対して深く感謝をして、そういう体制が役所のほうに求められてくるのではないかというふうに感じて質問したものでございます。それはもちろん皆様方は常にそういうことは承知されているんですが、全職員の方々にそういうふうな今までと違う体制になっていくということをお一人お一人に理解をしていただかなければいけないというふうに思うんですが、まずその一点についてどう認識されているか、一言でお願いします。

○吉末保健福祉部長  確かに地域では高齢者の方が増加されるとともに認知症の方もふえているのが現状でございます。こうした現状につきましては、管理職を中心とした研修を行っているところではございますが、全職員にそうした豊島区の状況、現況を十分理解していただきながら、日々の業務に従事していただく、そういうことが非常に大事なことだと思いますので、我々といたしましてもこうした豊島区の高齢者の現況、それから地域の状況を何らかの形で職員に周知するように心がけてまいりたいと考えてございます。

○島村高彦委員  ぜひその辺の取り組みをお願いいたします。

また、そうした中で同じく見守り体制に大きく関係しているというふうに私自身は感じております、今話題になっております身元不明の認知症の高齢者の方々、これは調査によりますと、2013年度は警察に捜索願が出された認知症の人は全国で1万322人に及ぶということでございます。多くの人がその年じゅうに所在を確認されたのですが、1年たった2014年4月末時点で151人が不明のままだということでございます。厚生労働省がまたことしの6月に身元不明で保護をされている認知症の方が何人いるのかという調査をしたところ、全国で合計35人いるということがわかったわけでございます。その中には不明のまま10年以上保護をされている方が6名という結果が出たわけでございますが、本区の状況はどうなっていますか。

○直江高齢者福祉課長  確かに新聞報道等で全国で1万人というような、そういったことがございます。豊島区におきましては、これまでのところ行方不明になってそのまま戻られていないという、本区から行方不明になられた方もいらっしゃいませんし、あるいは身元不明のままずっといらっしゃる、入院等をされている方というものも今のところは出てはおりません。

○島村高彦委員  大変に日ごろの活動がやはり豊島区はしっかりしているのだなということがよくわかります。同時に今後、その時点で、こういったケースの場合、すぐ連絡が来るような状態として、警察との連携はとれているのかということをお尋ねしたのですが、そのときにはまだ警察との連携は特に取ってないということで、そういった方が対象者がいないのでいいのかと思うんですけれども、今後につきましては警察との連携も日常的にとれるような状態にしておくということが必要なのかなと。行方不明者というのは警察のほうに届け出が行きますので、そういった意味で今後の警察との連携はどうお考えでしょうか。

○直江高齢者福祉課長  今後認知症の方がふえ、徘回等も当然想定される中で、警察との連携は大変大事だと考えております。なかなか今のところ個人情報の問題等で警察との協議は進んではいない状況はございますけれども、今後、特に地域包括ケアシステム等も考えて地域のネットワークを構築した上で警察との連携というのをまたより一層重要になるかと考えておりますので、そこら辺精力的に検討してまいりたいと考えております。

○常松福祉総務課長  加えまして、警察とは民生委員の協議会の場で定期的に顔を合わせたりしておりますので、この間につきましてはいわゆる詐欺事案の啓発が中心でございますけれども、そういったことにつきましても意見交換はさせていただいているところでございます。

○島村高彦委員  逆に、この問題に関しては厚生労働省のほうが非常に強く懸念をしておりまして、行方不明者の早期発見や保護のためにこの情報をメールで、いろいろな機関に送信して、その情報を共有するというような捜索活動を行っているかどうかということを自治体に尋ねているんです。徘回見守りSOSネットワーク事業というようなことをあなたのまちは取り組んでいますかということで、全国で約6割の方が「はい、やっています」というふうに答えたのですが、豊島区の場合は対象者がいないので、今のところやる必要がないのですが、同時に厚生労働省のホームページには保護された身元不明の認知症高齢者などの情報を公開をしている自治体のホームページ、それにすぐアクセスできるような体制を厚生労働省自体がとったわけです。この情報公開する自治体というのが、やはりなかなか個人情報の問題があって少ないということで、しようがないので、厚生労働省はしっかりとそれを情報公開するように求めたというのですけれども、そういう求めが来たかと思うんですけれど、それに対してどう対応しようというふうにお考えでしょうか。

○直江高齢者福祉課長  おっしゃる通り厚労省から全国にそういった求めが来ております。東京都におきましては都がそういったことは望ましくないという考えでして、今のところ都内自治体においては進んではいない状況ございますけれども、今後の認知症高齢者の状況等考え、検討していかなければいけないと認識しております。

○島村高彦委員  個人情報ということで、この間もお話ししましたが、やはり個人情報よりもお一人お一人の命と生活ということに重点を置いていただきたいと思います。これについては35人が掌握されているわけですが、残り116人はどうなっているのかわからないという状況がございます。そういった点も含めて広い視点から考えていただきたいと思います。

以上です。

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