14.10.17 H26決特全部の補足 島村 財務会計システムと公会計制度

2014年10月17日by 島村高彦

平成26年決算委員会 全部の補足質疑(10月17日)

財務会計システムと公会計制度

○島村高彦委員  本委員会でもお2人ほど質問されておりました公会計制度についてお尋ねします。まずその前に、この大もととなっております財務会計システムの電算化の問題です。22年までは23区で唯一電算化がなされてない区であったわけでございます。これがようやく電算化がなされたということで、その成果についていろいろ聞いているんですが、ちょっとずばり答えていただけない部分がございまして、今まで30人の人が必要だったものが、それが不要になったと。これによって人件費2億4,000万円が要らなくなったと。また、年間5万5,500時間の業務効率化が図られると。あるいは毎年6月1カ月をかけて延べ500時間近くの超過勤務が発生していたと。こうしたものがすべて不要になったということで同じシステムを導入した別の区の話では業務量はほぼ半減したということなんですが、平成24年度に業務量調査を行って正確にシステムの導入前後の数値の比較を行いますという答えも聞いているんですが、これはどういう結果になったでしょうか。

○高橋情報管理課長  導入3年後の調査を行いまして、その時点の数字でございますけれども、削減目標確かに5万5,500時間というのを削減できるんではないかと期待しておりましたが、その結果を見ますと、削減時間は8,091時間という結果になってございます。

○島村高彦委員  財政的な効果はどの程度だったでしょう。

○高橋情報管理課長  失礼しました。削減時間のほかに効果としてあれなんですけども、なかなか金額換算することが難しいということもあります。ただ、間違いなく減ったのは、紙の印刷量は大幅に減ってございまして、25万枚ほど減っております。これを紙の購入経費、それから印刷にかかるプリントの経費等掛け合わせますと1,000万近くの効果は出てきているというふうに考えてございます。

○島村高彦委員  それまで30人の人に委託していた人件費2億4,000万円というのはどうなった。

○高橋情報管理課長  30人というのが5万5,500時間というところになってございますので、それが実際には8,100時間程度にしかなっていないということですから、30人分の委託料が減るという期待をしていたところ、実際にはその5分の1以下というような実績でございます。

○島村高彦委員  期待していたほどは出なかったということなんですが、いずれにしても公会計そのものをこれから改革していく上では必要な処置だったんだろうというふうには思います。この公会計そのものなんですが、ずっと言っているように、今後は必要だというふうなことを訴えてきたわけでございますが、答弁としては官のコストと民のコストを比較可能にしておかなければならないと。そのためにも発生主義による行政サービスのフルコスト算定は不可欠だというようなお答えもあるかと思えば、一方で豊島区の場合は平成10年から財務諸表を出していると、ほかの区に先駆けて。それと複式簿記といっても、先ほどもちょっとあったように、収益を目標とする団体ではないので、果たしてそういったものが区民に対しても必要かどうかという観点はあると。これは説明するほうも聞くほうも大変なんだということで、いかがかというようなお答えもございました。東京都方式が一番進んでいるわけですが、この東京都にしても東京都は外債を発行しているんだと。だから、どうしても東京都は必要だと。豊島区は別に外国から資金引っ張っているわけではないので、さらにそういうことも考えて必要ないんじゃないかというような雰囲気の答えもございましたが、こっちが本音じゃないかなと思うんですが、正直どうなんですかね。

○渡辺財政課長  先ほどもほかの委員の方の御質問でお答えいたしましたとおり、現在、主に3つの財務諸表の作成方式が採用されております。今、委員がおっしゃった東京都方式のほか総務省の改定モデル、それから基準モデルというような3種類があるわけでございますが、本区がこの改定モデルを採用した経緯と申しますのは、総務省の基準モデル、それから東京都方式もそうなんですが、資産台帳がしっかりとそろっていないとこの基準モデル、あるいは東京都モデルのほうの方式を取り入れることができないということでございました。本区がその改定モデルを導入したときには、今現在、施設管理部で作業を進めているところでございますけれども、こういう固定資産台帳等を初めとした台帳の整備を今現在行っているところでございまして、これがまだ導入当時、台帳が整備されていなかったことから改定モデルというものを選択せざるを得なかったというようなことでございます。ただ、先ほどもお答えしたとおり、国のほうで新しい基準を設けるというふうに言っておりますので、それに従って本区も新しいシステム導入に向けて準備を進めていきたいというふうに考えております。

○島村高彦委員  その話の前に、今の改定モデルというのは、それ以前の決算後の組みかえですよね。この決算後の組みかえがやはり問題だということをずっと言っているわけですが、これは基準モデルになると決算後の組みかえではなくなるということなんですか。

○渡辺財政課長  決算の組みかえという根本のところは変わりないんですけれども、改定モデルは先ほど申し上げたように資産台帳を持ち合わせていない自治体が採用しているようなものでございまして、その改定モデルですと台帳がないがために固定資産等の計算をするに当たって、国の決算統計という業務で算出する普通建設事業、これの事業費を資産のかわりに計上しているというようなことで、完全なものではないというような状況でございます。

○島村高彦委員  私が聞いているのは、資産台帳が完全に整備されていたとして、基準モデル以上のモデルを採用したときに、これが正式な複式簿記会計なのかという質問です。

○渡辺財政課長  大変失礼いたしました。複式簿記ということでございます。

○島村高彦委員  それだけ聞きたかった。だからそれが、資産台帳の整備がまだというところで、すごい前から資産台帳、固定資産台帳の整備というのをやらないと始まらないということで、これは既に、もう既に着手しておりますと。現在鋭意作業を進めているところでございますというのが平成の何年だ、これは。とにかくすごい前なんですよ。これはいつ終わるんですか、これは。

○鈴木施設管理部長  整備大変におくれまして申しわけありません。ことしの夏にようやく終わりましたので、来年度から財務諸表のほうに反映できるということになりました。

Page top