平成27年決特委員会環境都市整備土木費 10月13日
高齢者の移動支援検討
○島村委員 コミュニティバスについてお伺いします。平成26年度は御承知のように、都市整備委員会で上池袋・大塚間のコミュニティバスの要望が出まして、それを機に継続審議中のコミュニティバスの請願に関しても審査を行ったと、こういう経過が平成26年度ございました。その審査の中でいろいろな声がありまして、いろいろと総体的にはやはり実現に向けて取り組んでいくようにというようなお話もさせていただきましたけれども、そういったことをいろいろうるさく言ったもんで、当初、池70系統が平成28年度に終了するんですか、その終了後をもって池70の検証とともにコミュニティバスについて検討していくと、こういったお話でございましたが、やはり途中から1年前倒しで平成27年度から調査のための費用の予算をつけて、コミュニティバスについての検討を行うというふうな結果に至りました。ところで、この平成27年度からの調査の費用をつけて、これまで行ってきたのはどんな調査、議論だったんでしょうか。
○原島都市計画課長 今年度地域交通政策ということで新規で予算をいただいております。現在、まず区内全域についてのアンケート調査を予定しているということで、基礎的な調査、データの収集をしようとしているところでございます。来月には区内全域で無作為抽出で6,000名の方を抽出いたしまして、アンケート調査を予定しています。
○島村委員 これからアンケートということで、いろいろな御意見があるかと思うんですけれども、やはりこれは区の施策として考えたときにはやはりより利用率が高いというのが一つ、それからやはりできるだけ経費を抑えた形でやっていかなくてはなかなか継続性も見込めないだろうというのもあるかと思います。そういった中でこれまでもいろいろな案を私も提案させていただいたり、いろいろな方からお声があったと思うんです。実際に他区が走らせているような中型のコミュニティバス、いわゆる典型的なやつですが、またそれ以外にもワゴン車等を利用したデマンド型というんですか、あれは、ああいうのも意見が出ております。また、さらには利用者を限った上でタクシー券というこういったお話もございます。それで、やはり理想はどなたも区内で利用できて、速やかに移動していけるという、こういうのが一番理想ですけれども、なかなかその辺が難しいのかなというのは私自身も感じているところでございます。そこでやはりある程度利用者を限った上で利用した場合、どういうふうなあれになるのかというところが一番問題かと思うんですけれども、例えば埼玉県の志木市。これはちょっと豊島区とは状況が違いますけれども、いわゆる一般の既存のタクシーを利用して、8時半から5時まで利用できると。300円ということでございます。利用者が65歳以上であればどなたもです。それ以外に障害のある方、あるいは妊娠中の人、そして未就学児を抱えている世帯です。こういった方々が300円で利用できるということでございまして、利用登録しなくてはいけないんですが、先月志木市に電話して聞いたら、既に先月9月の段階で3,000件以上の利用、利用があるということでございました。この志木市というのは実はそれまでコミュニティバスを走らせたんです。コミュニティバスを走らせていたんですけれども、利用目的をつけていたり、あるいは路線バスの運行が廃止をされて、廃止をされて何で利用率が下がったのかよくわからないんですが、逆だと思うんですけれども、いずれにしろこのコミュニティバスというやり方が余り効果がなかったということで、こっちのデマンド型の既存タクシーを利用したやつに変えたんです。当然その300円との差額を市が負担してタクシー会社に払うというやり方なんですが、そういったやり方も、ある程度利用者が限られていればそんなに財政負担にならないのかなと思うんですけれども、この辺はどんなふうにお考えですか。
○原島都市計画課長 委員御指摘のとおり、コミュニティバス、やはり走れる道路が限定されます。今現状の豊島区内では路線バスが走っていないところで新たに路線を引くというのは相当大変といいますか、事実上、路線を引くことは不可能な状況になっているところでございます。そういった中で今、志木市の事例もございましたけれども、今回、先ほどアンケート調査を実施するというお話をさせていただきましたけれども、その中でも健康な方から交通弱者といわれる方まで、徒歩から自転車、そしてデマンドタクシー、デマンドバス、コミュニティバス、路線バス、それらを含めてどういった移動の形態があるのかをアンケートの中に盛り込んだ形でどんな施策をしていったらいいのかという視点でございまして、コミュニティバスに限ったことなく、やはりデマンドタクシー、デマンドバスも含めてアンケートの中には盛り込んでいきたいと考えてございます。
○島村委員 全国的にはいわゆる路線バスの廃止というのが非常に多くなってきておりまして、これ地方のほうのお話なんですけれども、そういった地方のほうはいろんな形で住民の支援についていろいろな形をとっているところがございます。路線バスがどんどん廃止になる中で、市営バスをふやしていくというやり方をとりながら、なおかつさっき言ったような形で既存のタクシーを利用するところもあれば、あるいは中には地元の住民で運営協議会を構成して、それで地元の住民が走らせるというようなことをやっているところもございます。それぞれやはり地方の場合は豊島区以上に交通の便が非常に大変な状況になっておりますんで、いろんな工夫を凝らしているので、そういったものも少し参考にしていただければなと思います。
豊島区が交通の便、公共交通が発達していて便利だというのは、あくまで健常者から見た視点でございまして、やはり健常者以外の方にとっては、この狭い豊島区でさえ交通不便地域と実感している方が相当数いらっしゃるというところも盛り込んだ上で、いろいろと検討していただきたいんですが、例えばこれは私ちょっと思いついたんですけれども、他区との連携です。例えば文京、北区ではコミュニティバスを走らせております。豊島区の一部もちょっとかすって通っているわけです。この際、両区と連携しながら、豊島区のかなりの地域を連携して走らしてもらうと。もちろん豊島もある程度の負担を負いながら、そういった手法なんかは非常に即効性というか、効果も高いのかなというふうな気がいたします。住民自体も両区のコミュニティバスを毎日目にしているわけでございますので、その辺協力をして豊島区で走らせるようなことはできないものなのかなというふうに感じたりもしているんですが、どうでしょう。
○原島都市計画課長 具体的には駒込駅を中心として北区のコミュニティバスのお話かなと思いますけれども、あのコミュニティバスにつきましては、延伸、区内を通ることも含めて以前検討した経緯がございます。そういった中でも先ほどの繰り返しになりますけれども、豊島区内にはあれらの車を通って戻ってくるというような道路の幅員を有しているものがなかなかないということで、回ってこられるという路線が非常に難しいといったところでございます。委員からもありましたとおり、健常者については公共交通がある程度完備をした豊島区でございます。福祉的な施策としてやはりそういった視点でやはりアンケートをさせていただいて、今後どのような移動の手段、移動の公共的なものをしていくかといったことを費用対効果も含めて検証していきたいと考えてございます。
○高野区長 コミュニティバス、本当にさまざま区民から要望いただいていますけれども、現実的にこれをやるというのは大変難しい。例えば07を30分ごとに新庁舎ができて、新庁舎まで駅をつくって引っぱってきてやりましたけれども、ほとんど変わらないんです。なかなか乗客が、かなり周知徹底してそれぞれ地元の町会とか利用者にいろいろ呼びかけましたけれども、07を30分に1本というのは2カ月ですか。3カ月だっけ。やりましたけれども、ほとんど総体数が変わらないというような形で、なかなかやろうといういろいろ要望があっても、実際にこれを利用するというのはなかなか難しい。今の思い切った他区との連携というような形もかなりこれは難しい課題かもしれませんけれども、それらを含めながらもう一度やはりコミュニティバス、さっき言ったような形の中で調査十分した上で効果ある運行ができるような方法も今後考えていきたいと思います。