15.10.16 H27年決特 1~9補足・公債費以降・特別会計  介護と医療の連携

2015年10月16日by 島村高彦

平成27年決特 1~9補足・公債費以降・3特別会計(10月16日)
介護と医療の連携
○島村高彦委員  介護保険事業会計のうち、介護と医療の連携についてお尋ねします。医療と介護ではなくて介護と医療の連携。これにつきましては、当初2008年、平成20年に一般質問で初めて取り上げさせていただきました。当時まだ地域包括ケアシステムとかそういうような概念も余りなかったころでございまして、唯一この介護、医療の連携については医療費適正化計画、国の医療費適正化計画の中でいろいろと話し合われていたようでございます。理由として特養ホームを初めとする施設における対策というのも非常に限界が来ているということもあり、また当時、在宅患者、要介護者の担当医と、それから看護に当たる看護師、もしくは介護に当たるヘルパー等の連携が非常に手薄であったと。そういったところからヘルパーの方による不適切な身体介護、あるいは看護師による薬の不適切介与、または複数の医療にかかっている場合、お医者同士の重複検診や非常な無駄が発生していたというようなことが指摘されていたということでございます。そういったことから、こういった対策を区に急ぐようにということで強く申し上げてまいりました。結果として平成22年から在宅医療推進事業がスタートして、平成24年、在宅医療相談窓口が設置をされたということでございます。
それで平成22年2月には、私は、本来はこういった関係者がお互いに顔を合わせて連携を図ってやっていくべきだということを主張いたしました。しかしながら、現実的に日々の業務に追われて、お医者様にしても、ケアマネにしても、看護師にしても、なかなか一堂に会してそういった機会を設けるのが難しいということがありましたので、ではネット等によって、ネットの利用によって、こういった情報共有を図って要介護者、もしくは在宅患者に対応していくようにということを強く主張させていただいたわけでございます。このときには検討するということでございました。ときに事例として挙げたのが、当時いろんなところがやり出していたんですけれども、私が一例として挙げたのが山形県の鶴岡市でやっておりますNet4Uというシステムです。これと似たシステムをいろんなところでやっていたわけでございますけれども、本区もこれを推進するようにということを重ねて要望いたしました。それから4年後の9月、3定に我が会派の西山議員が同じ質問をしております。これについても22年から4年たったんですが、検討しますよというような答弁でございました。ところが、この間、健康担当部長のお話を聞いておりましたら既にやっているようなお話がございまして、ずっといつやるんだろうということでこっちは待っていたわけですが、何の情報もないまま開始をされたようでございます。この内容について簡単に御説明いただければと思います。
○坪内健康担当部長(地域保健課長)  先日、星委員の質問に対してお答えしましたのは、私、もう既に始まっているという答弁をした覚えはちょっとございません。現状、委員御指摘のように、在宅医療の推進につきましては、いわゆる顔の見える関係をつくるために医療関係者、介護の関係者、患者の方とかというのも含めた会議体を持ってございます。今年度、この前第2回目があったわけでございますけれども、現状その会議体にICT部会という部会がございまして、部会長のほうはお医者なんですけれども、そちらのほうを中心に医療介護の専門のシステムをどういうふうに使えばいいのかというところを検討し始めているというところでございまして、まだ運用までまだまだ先になるかなというふうに思ってございます。そちらのほうの部会の報告もまとまってございませんので、始まったというよりは、やっと最初の検討を始めて、やっとそれが徐々に形になりつつあるかなというようなまだレベルでございます。
○島村高彦委員  最初に御提案申し上げたのが平成22年です。もう5年を過ぎておりますけれども、最もこれは重要な対策だと思うんですが、何ゆえにここまで多くの自治体がやっている中で、これほど時間がかかってしまっているのか。その辺の理由というのを教えてもらえますでしょうか。
○坪内健康担当部長(地域保健課長)  委員御指摘のとおり、かなり時間が御質問からかかっているかと思います。当然のことながらICTを使ってまいりますと、患者の方の個人情報のやりとりというのが出てまいりますので、現場にいらっしゃる先生方等もそこら辺のところをかなり気にしていらっしゃいます。私のほうで入手している情報でございますと、いろんな自治体で導入され始めてはいるんですけれど、まだ23区で本格的にこういうふうにやっているというところまでの情報はまだ持っていませんので、そちらのほう、もし先行する自治体があればそこら辺の運用状況等もこちらのほうとしても調査していきたいというふうには思ってございます。
○島村高彦委員  多くの自治体がやっているんですが、事例に挙げた山形県、最初のころなんでしょうけれども、関係者以外は当然アクセスできない仕組みになっておりますので、やはりその辺の個人情報というのはしっかり遵守されているんだろうというふうには見ております。そういった自治体がある中で調査と言いますけれど、23区以外は調査の対象にはしないということなんですか。
○坪内健康担当部長(地域保健課長)  言葉足らずで申しわけございません。もちろん23区外でも調査対象であると思いますけれども、やはり運用の規模でありますとかそういうことも考え、また、今せっかく検討していただいている部会の方と歩調を合わせながら、その部会のほうとも一緒に調査に入ってまいりませんと、やはり区のほうが単独で調査するというようなやり方はちょっと通らないということで今進めてまいりたいと思ってございます。
○島村高彦委員  単独でやるんではなくて、平成22年のときに既にもう医師会と山形県がそういうふうにやっていますもんですから、医師会と連携をしながら推進してほしいと、医師会を中心にして。その中に、やはり最も重要な現場のヘルパー、あるいは看護師等にそういった現在自分が担当している患者、要介護者がどういう状況下にあるかという医療知識、技能知識というか、医療の状況も十分に掌握した上で、適切な介護サービス、もしくは看護サービスを提供できるようにしてほしいというお願いだったわけです。だから、当然これは山形県でいえば44職種の人がそこのネットに関係しているわけです。それだけ多くの人が参画をして、一人の患者の方、要介護者の方を守る体制を整備をしているというところでございますので、やはり、今の在宅を推進していく上でこの連携というのは極めて重要だと思うんです。もう5年以上経過しておりますけれども、当然、今医師会を中心にやろうとされているんだろうと思いますけれども、その辺も連携もさらに急がせるというんではなくて、区がリーダーシップをとって取り組んでいけるように努力をしていただきたいと思うんですが、今後の進展のぐあいはどんなふうになりそうでしょうか。
○坪内健康担当部長(地域保健課長)  基本的な認識は委員と同じであろうかというふうに私思ってございます。4月に着任して以降、このICT部会の部会長ともいろいろお話いたしましたけれども、やはり今後積極的にちょっと働きかけを強めまして、早期に実現できるように、食習慣のいろんな方との顔の見える関係ははっきりいってできつつございます。かといって全部の方ではないわけです。100人いたらまだ2人、3人のところなのかもしれませんけれども、そのすそ野を広げると同時に、このシステムについても早急に導入ができるように部会のほうと検討してまいりたいと存じております。
○島村高彦委員  これで終わります。そういった情報における共有を図っている中で、さらにお互いの連携が図れるようになって、その上で面談をして、実際にさらに効果的に事に当たれるように努めているような自治体も数多くございますので、ぜひそういったところから比べると非常におくれている状況下にあるということを認識をしていただいて、23区でほかはやっていないんだということで安心していらっしゃるんでしょうけれども、ぜひそういったところを必要な対策だと思いますんで、先を見つめて取り組んでいただきたい、このことをお願いして終わります。

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