平成25年予算特別委員会 文化商工・教育費( 3月 7日)
文化施策による都市間交流と歳入確保策
○島村高彦委員 総括質疑のときに歳入確保の方策ということで、いろいろお聞きしたのですけれど、時間がなくてできなかったこととして、文化施策による歳入確保策ですね。文化施策というのは、私自身は非常に重要な施策だと考えておりまして、いつも例に挙げている、話が大きくなるのですけれども、世界恐慌のときのニューディール政策が、まさに大規模な土木事業の裏で文化施策を行ったと。ハリウッドというのがそのときにでき上がったもので、その後、アメリカにおいてすごい収入のもとになっている訳ですね。そのときには、何で景気が悪いのにそんなことをやるのだという中で、やはり、ゆくゆくはこの文化施策がないとしぼんでいってしまうということで、やり方もいろいろ問題はあるのですけれども、本当にやり方によっては大きな対策になるということで、文化というと非常に幅広い、すべてのいろいろな人の活動が含まれてくる訳でございまして、先ほど来出ている漫画もその文化の1つだろうと。
同時に並んで、観光ですね、観光ということも非常にゆくゆくは大切な取り組みになってくるということで、昨年5月に西武線沿線サミットを行いました。私もたまたま参加させていただきまして、高野区長初め、各市の市長、西武鉄道の方々が本当に将来にわたっての展望のお話をしてくださいまして、本当によかったという思いがします。
その会場で、私事で本当に恐縮なのですけれど、私、東武東上線生まれでございまして、そのときに役人の方に、西武線やって東武線はやらないのかと聞いたら、せせら笑われて終わってしまったのですけれど、ところが、今回の予算重点事業を見ますと、東武東上線サミットと書いてあるのですね。あれっ、やるのだなということで、出身の私としては本当にうれしい限りなのですけれども、この東上線サミット、自治体の連携を進めていく上では非常に私は有効だとは思いますけれども、その内容について簡単にお話しくださればと思います。
○柴文化観光課長 自治体の連携を進めるという部分で、これまで、西武線沿線サミットの前にも、都電サミットというのをやっておりまして、今回で3つ目になるのですけれども、やはり鉄道そのものが、それぞれの沿線自治体の共有の財産、文化財産ということでとらえるならば、沿線自治体と連携してイベント等をやることによって、その沿線地域の活性化が図れるということが考えられます。また、それぞれの自治体の魅力をアピールすることによってシティーセールスにもつながりますし、また、それぞれの沿線自治体の人々の交流も活発になることによって、お互いの経済も活性化につながるんじゃないかと、そのように考えております。
○島村高彦委員 フォトコンテストとかいろいろやりまして、先ほど来、出ている漫画の横山光輝さんなども、かなりアピールできたのだということもお聞きしております。えてして、そこに住んでいる人というのは、そこの魅力に気がつかないということはよく言われていますよね。ほかの自治体の人に見ていただくことによって、自分たちでは気づかなかった魅力、そういうのも効果があるのかなと思っているのですけれども、その辺で何か期待できるようなことというのはないでしょうか。
○柴文化観光課長 例えば西武線沿線サミットでは、やはり西武線沿線の魅力を発掘しようということで、フォトコンテストを実施いたしまして、西武線沿線のまだ知られていないような魅力的なスポットを、写真に撮って出してくださいとコンテストを実施しました。その結果、やはり自治体の職員でも分からない、知らなかった新たな魅力的なスポットのようなのも発掘することができました。また、それぞれ、自治体相互のイベントに応援というか、物産販売という形で出店したりいたしまして、豊島区は、横山光輝さんの特別住民票を、飯能や秩父のイベントに出店して販売してまいりました。その結果、やはり横山光輝さんが豊島区の漫画家だということを初めて知った方がたくさんおりまして、改めて豊島区の魅力のPRにつながったと考えております。
○島村高彦委員 漫画家といえば、まだまだほかにもたくさんいらっしゃるかと思うのですけれども、ほかの自治体の方から豊島の魅力を見つけていただくと。また、我々のほうはほかの自治体の、その人たちが気づいていないような魅力を見つけていくと。そういうような交流が非常に有効なのかなと思っております。また同時に、私たちもアピールする上で具体的な場所であるだとか、物であるだとか、そのようなものを掲示していくという努力も必要なのかなと。代表的なものでいえば、豊島区駒込が発祥の地のソメイヨシノであるとか、そのようなものを、例えば豊島区内でここが一番きれいですよというようなことをアピールしていくと。あるいは逆に、ほかの自治体の、うちにもソメイヨシノは昔からあるのですよということで、今度何か桜のネットワークとかをやるみたいですけれど、そういう感じのことをどんどん広げていく、ということが本当にこれからにとって有効なのかなと感じる次第でございます。これは、東上線サミットというのは実際には、沿線にいっぱい市がありますけれど、どの市を中心にやっていこうとしているのでしょうか。
○柴文化観光課長 東武東上線サミットは、やはり西武線沿線サミットで影響を受けたのか、東松山市がぜひやりたいということで、事務局を買って出てくれまして、東松山市の紹介で、寄居町、川越市、それと豊島区で今、4つの自治体でやってみようということになっております。
○島村高彦委員 やはり、私の出身地の坂戸市は抜けておりますけれども、どういう経緯で選んでいったのかはよく分かりませんけれども、最初に言っていただければ、坂戸市も加わることはできたとは思うのですけれども、それはいいとして、ほかにも板橋区とか、入り口の部分の非常に近い自治体が大切ですから、そういうところは何で中に入っていないのですか。
○柴文化観光課長 確かに、いろいろとまだたくさん多くの自治体があるのですけれども、東松山市が例えば板橋区に出かけていって、いろいろお話もされているようなのですけれども、やはり東松山市がおっしゃるには、まずこの4つの自治体で同じ考えを共有しているので、一緒にすぐスタートできるということです。いろいろなほかの自治体がいると、やはり、いろいろなことを調整しないと、なかなかうまく進まないところがありますので、まずはこの4つの自治体で始めて、それから改めて入りたいというような意向を受けて、それで増やしていったらどうかということで、まずは4つで進めようということでやろうと思っております。
○高野区長 東武線サミットにつきましては、大変、西武線サミットに刺激されたというような形の中で、特に川越市、一番中心の川越市が2月に選挙がございまして、新しい市長が決まってから東武線サミットを具体的に進めていこうということで、川合市長が再選されたということで、早速、川越市で、今言ったメンバーで東松山市、寄居町が集まっていろいろお話ししました。
今、東上線沿線には17の自治体があるということで、西武線よりかずっと多いのですね。ですから、そういう点、17の自治体にどう声をかけていくかということをいろいろ検討しました。とりあえず、この4つの自治体でいろいろ案を練っていこうというような形で進めておりまして、確かに、言われたように坂戸市、あるいは板橋区などは特に7駅もあるのに、豊島区は2駅なのに何で豊島区がというような、そんなお話も直接聞いておりますけれど、なかなかこのサミットをつくるには、17も自治体があると大変難しいものですけれど、これらについて成功させるためにも、特に東松山市の森田市長は熱心で、何とか声かけて、その沿線はすべて私のほうでまとめますからというような形の中で、あまり私も余計なところを口出しするといろいろバッシングがありますので、そんなことを含めてお任せをしながら、しかし、進めていかなければいけない。非常に豊島区に対して感動的なことを言われ、何しろ豊島区の池袋が光らなければ、この沿線が光る訳ないのだから、それは豊島区がしっかりしなきゃだめだというような形で、そんな御意見もいただいておりますが、西武線サミットと違った形で東上線サミットはでき上がっていくのではないか。大変可能性のある、私は感じとしては、特に中心である川越市がやはり本当に歴史のあるまちですし、今まで東上線というのは通勤だけだったけれども、やはりいろいろな面でお互いに自治体が協力してやろうという、そういう機運が生まれてきたということで、坂戸市を忘れないようにしますから、ぜひいい形のサミットをつくっていきたいと思います。
○島村高彦委員 城下町・川越、そして東松山。東松山も私の両親の実家でございまして、済みません、私事ばかりで申し訳ないです。本当に、みそだれの焼き鳥もおいしいし、そんないろいろなものがございますので、とにかくまたいろいろな角度から、また全体でとらえて、全庁的に取り組んでいただければと思います。ありがとうございました。