17H29.10.19 決算 一般会計歳入 島村議員 成年後見制度

2017年10月19日by 島村高彦

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平成29年決算委員会 1~9補足質疑 島村発言  10月19日

成年後見制度

○島村高彦委員  それでは、成年後見制度についてお尋ねいたします。今までにもしかしたら出たような気もしなくもありませんが、改めて。

この成年後見制度の社会貢献型後見人、市民後見人ですね。この養成事業について、平成25年に東京都がこれを取りやめました。各区市町村に移行をして取り組むようにということだったんですが、平成25年に廃止をしてから半数以上の区が養成事業を開始したわけですけれども、本区はやっていなかったので、早急に取り組むように一般質問をやりました。その結果、翌年の28年度からスタートをしてくださったわけでございますが、その取り組み状況についてお尋ねをしたいと思います。

データを見ますと、平成28年の登録者数は、ずっと8名で推移していたんですが、14名になったというふうに記載がございます。この取り組み状況についてお聞かせください。

○渡邉高齢者福祉課長  市民後見人、社会貢献型後見人という言い方もしておりますが、昨年度、平成28年度、豊島区民社会福祉協議会のほうと一緒にこの事業を開催させていただきました。6月の説明会からスタートしまして、最終的には2月まで行ったわけでございますけれども、まず説明会、そしてその方たちに対して参加をしていただく入門講座というものを行いまして、そこから9月にその入門講座を受けた方から基礎講座に進む方を選びまして、11月から1月にかけて基礎講座を実施し、2月に最終的な選考を行い、委員がおっしゃられたとおり、14名の方に最終的に名簿登録という形をしていただいたというところでございます。

○島村高彦委員  今後の展開というのも非常に気になるところでございますが、東京都は当初、区市町村に移行するに当たりまして、3年間の補助金支出というのを条件にしておりました。これは3年間たつと補助金がなくなるということなのかどうか、また、仮にそういうふうになった場合、本区はその後どういうふうに取り組んでいくのかというのをお聞かせください。

○渡邉高齢者福祉課長  今回、この第1回目で市民後見人を養成したわけでございますが、毎年やるのか、また、隔年でやるのか、また3年に1回やるのかというところは今のところ最終決定ということではございませんが、まだまだ検討していかなくてはいけないと思っております。

ただ、毎年、この研修を実施して登録者をふやしたとしても、なかなか、まだ市民後見人に受任していただく件数というのがないという課題もございます。その辺を見きわめながら、ただ、確実に今後もふやしていくということで検討を進めていきたいと考えております。

○島村高彦委員  今おっしゃったように、この成年後見制度自体が平成12年、介護保険と同時にスタートしたにもかかわらず、なかなか利用が進まないというのが全国で課題となっていますけれども、ちなみに他区の登録状況なんかはいかがなんですかね。この14名というのは23区の中でどのような位置を占めているのかお聞かせください。

○渡邉高齢者福祉課長  申しわけございません。件数、数までは把握はしておりません。ただ、23区の市民後見人の課長会の勉強会がございまして、その中で話をした中では、決して少ない数ではないというところを確認はしております。

○島村高彦委員  少ない数ではないということなんですが、区によったら先進的に取り組んでいるところもありますので、今後の高齢社会において非常に必要な制度だと思いますんで、ぜひこれの利用が進むように取り組んでいただきたいと、常々言っておりますが、お願いをいたしたいと思います。

それで、そういった中で、28年の4月に、国のほうで成年後見制度の利用の促進に関する法律が成立しました。その約1年後に成年後見制度利用促進基本計画、これが閣議決定をしたわけでございます。内容といたしまして、利用者がメリットを実感できる制度、あるいは運用への改善ということで、進まない背景には、この利用者にとって、どういうメリットがあるのかよくわからない、感じられないという部分がありまして、こういったことを中心に、主に3点のポイントを柱として、この基本計画ができたわけですけれども、これは国のほうで、各区市町村もこれにあわせて基本計画を策定するようにということを求めているわけでございますけれども、本区としてはこの計画はどのようにされるのかお聞かせください。

○渡邉高齢者福祉課長  この成年後見の利用促進法ができましてから、これも先ほど申し上げました課長会のほうでも情報交換をしてきております。東京都のほうがどのような形で各区市町村のバックアップをしていくのかというところがなかなかまだ出てきていない中でもございますが、まず区としましては、この成年後見に関係する内部の関係部署の課長を集めて、情報共有をしながら、今後の展開についてどうしていくのかというところを検討を始めているところでございます。

○島村高彦委員  東京都の後にということですが、今回の国の趣旨というのは非常にわかりやすいかと思うんですね。先ほど三つのポイントをお話ししましたけれども、例えば2番目のこの権利擁護支援を地域で推進するために地域ネットワークづくりというのがポイントの一つになっています。この地域ネットワークづくりは、どのように、まだ計画は具体的にはなっていないでしょうけれども、どのように取り組むというような見込みでしょうか。

○渡邉高齢者福祉課長  まだ具体的な取り組みまでは行ってはございませんけれども、当然、この区の関係の課長、所管課、また豊島区民社会福祉協議会で行っていますサポートとしま、こちらは中核の推進機関にもなっております。また、弁護士や専門職、こういう方たちを入れながら、今後どのような形でこのネットワーク、連携を進めていくかというところを、早急に検討を進めていきたいというところを考えてございます。

○島村高彦委員  これにつきましては、先ほどから申し上げているように、非常に制度の利用が進まないということが一つネックとして、こういう法律ができたわけでございますので、ぜひ直にかかわる自治体としては、東京都とか周りを見てからというよりも、積極的に取り組んでいただきたいというふうに思います。

また、3番目に、不正防止の徹底というのがございます。よく報道でございますように、どちらかというと職業後見人の方、弁護士等の人たちが、横領行為等の不正を行いまして、これが社会問題の一つにもなっていますけれども、本来、利用を進めなければならない中で、こういったことが起きること自体が非常に困ったことなんですけれども、国では単純に家庭裁判所による監督強化なんていうことを言っていますけれども、家庭裁判所が実際に地域の中でどうやって監督強化するのかよくわかりませんけれども、これは本区として、この制度が使い物にならなくなるようなことがないような対策を率先してとっていただきたいと思うんですが、この不正防止に関してはどのような対策が考えられるでしょうか。

○渡邉高齢者福祉課長  この専門職の不正がいろいろとあるということは、新聞報道でも承知をしているところでございます。この利用促進法の中で、またこの不正防止のところも検討していかなくてはいけない課題なのかなというところは認識してございますが、今現在、具体的にどういうふうに進めていくのかというところまでは、まだ考えに至っておりませんので、しっかりと、今、委員の御意見ございましたので、そこの部分についても今後の検討課題として認識をしていきたいと思っているところでございます。

○島村高彦委員  これで終わります。一つは、ポイントとしては、私の考えですが、本当に被後見人の方の希望に沿ってやっているかという部分も大切な視点だと思うんですね。そういった点から見たときには、養成している市民後見人、社会貢献型後見人、この方々の現場での意見というものをやはりよく吸い上げて、それで対応してやったほうが、被後見人の実態がはっきりわかるんではないかなということで、言葉を選びますと、素人が専門家を見張るみたいな形になってしまいますけれども、かえってそういったほうが実態にそっているんではないかというふうに考えているところでございます。

以上です。

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