平成29年決算委員会歳入 島村発言 10月19日
資金運用などで歳入増を図る
○島村高彦委員 それでは、歳入についてのうち、歳入の対策についてお伺いします。
今も起債の話がございましたが、起債を処分するのも、またいろんな需要に応えるための収入が必要だというところで、今、ことしは非常に区民税も調子がよかったということなんですが、普通に考えて生産年齢の人口、労働年齢の人口がこれから減少していくのはもう目に見えているわけでございまして、片や、その人たちが非生産年齢に移るわけですから、収入よりも支出が多くなってくるというふうになるのはもう目に見えてるわけでございまして、そういった意味で今から歳入の対策というのを考えていかなければいけないんではないかなと思うんですけれども、民間では日々いろんな努力、工夫をして収入をふやす努力をしてるわけですけれども、そこでお尋ねしたいのは、私は特段勉強していないんで何もわかりませんけれども、地方自治体として、役所として、歳入を図る上でこれはやってはいけないというのはあるんでしょうか。
○井上財政課長 やってはいけない、直接ですね、まあ、やってはいけないとかはあれですけれど、商の取引といいますか、そういったことについては特段やることはないというか、そういうようなことになるかと思います。
○水島副区長 地方財政法で一つ書いてございまして、これも歳入なんです。寄附なんですね。強制的な寄附はあれはやってはいけない。これはもうはっきりと違法になります。それ以外は特に一般の、いわゆる違法なものでない限りは大丈夫でございます。
○島村高彦委員 ということは、民間が行っている製造、販売、卸、サービス等々役所が仮にやったとしても特段法に触れることはないということでよろしいんですね。そういうということで、ということは、今まで役所が通常の常識の中ではやっていなかったようなことも、これからはいろいろと検討していかないといけないんだろうみたいなことは感じるんですが、そんなようなことは考えたこともないでしょうか。
○井上財政課長 いろいろな機会を捉えて、歳入の確保につきましては検討しているところでございます。
○水島副区長 大変大事な御質問かと思いますけれども、最近の動きとしましては、今、私どもが考えているんですが、ネーミングライツで歳入を図る。これは一時的なもんですけれど、これなんかも従来なかったですよね。それから不動産の有効活用なんていうのも単なる売却ではなくて、いろんな形を変えて歳入増を図る。あるいは将来の、ここなんか典型的ですね。そうしたことも新しい取り組みです。それから、公民連携ですよね。公民連携で役割分担を明確にして、私どもが払うべきものを民間のほうに代替させると。これは歳出のほうのマイナスになるわけですが、そういうことですとか、あとは歳入増を図るとすれば、例の法人税の一部国税化とかふるさと納税、ああいうものをやめさせるとか、あるいは国や東京都の負担をふやすように動くとか、さまざま考えられると思いますが、その時々の時代の動きに合わせて私どもも動くべきだというふうには思っております。
○島村高彦委員 今、副区長がおっしゃったのは、これまでにもネーミングライツだとかクラウド何とかとか、いろいろあるわけですよね。税金によらない収入をどう考えていくかという部分もこれからは検討が必要だろうということで、今、おっしゃった以外のことも新たに考えていかないといけないのは、こう見ていますと、大体自治体はこう横並びで、ふるさと納税もばっとこういろんな地方でやり出すとみんなが競争してやり出すわけですね。ネーミングライツなんか大分前からあったんですが、何かもう資料によりますと、ネーミングライツというのはそんなに収益にはならないみたいなところも指摘されているところでございます。翻って、ふるさと納税で一番多いのは、10億円を超えているわけですよね。だから、そういったところもあるんですが、こういうのは本当、目的から逸脱した手法なんで、やめさせたほうがいいと思いますけれども、いずれにしてもいろいろと検討していかなければいけないというところがございます。
また、いろんな話をお聞かせ願いたいと思いますが、時間がありませんので、今年度資金運用でこの平成10年以降最大の金額を、収入を得たわけですよね。債権を積極的に購入したということでございますが、何と8,800万円というところでございまして、利回り、収益の割合が23区中2位という、すごいあれなんですよね。27年度が20位で、平成25年度は23位、ペケというところで、いきなり2位になったというところは、これまでにない何かがあったのかと思うんですけれど、どういう経緯でこのような資金運用ができたのか、説明していただければと思います。
○吉末会計課長 これにつきましては、平成27年度末に旧庁舎跡地の借地料収入ということで191億円が収入されて、28年度の資金管理計画で、これは一般会計の基金を一括管理して債権比率を高めて、運用収入をふやそうと、そういう計画のもとに、例えば、28年度は129億円の債権を買った、そういうふうなことがございまして、28年度ですね、失礼いたしました。そういうことがございまして、28年度には固定利付債ということで年2回、利子収入がございますので、そういったものを勘案しまして8,800万円、倍の収入になったということでございます。
○島村高彦委員 ということは、運用する原資がいつもより多かったというところだけなんですね。
○吉末会計課長 26年度までは定期預金中心の運用ということで、当時ゼロ金利政策とかがとられておりましたので、定期預金に預け入れしても、なかなか金利をふやせる状況ではなかったということでございますが、27年度末から債権を買い募りまして、その結果、利子収入がふえたということでございます。
○島村高彦委員 だから、債権を購入しようというふうになったのはどういう経緯からなったのかというのを聞きたい。それが最初の質問だったんです。
○吉末会計課長 もちろん、歳計現金、それから基金、それから歳入歳出現金については、最も確実かつ有利な方法で運用、保管しなければならない、そういう地方自治法の規定にのっとったということでございますし、議会でもたびたび国債を買うことによりまして利息収入をふやす、そういった御指摘もいただいておりまして、それが27年度に入ってから、そういう191億円の収入があって本格化したということでございます。
○島村高彦委員 ということは、誰か専門的な方に指導してもらってなったというわけではないということですね。
それで、次に、もう一つこれから検討したほうがいいだろうと思うものには、寄附というものがあります。豊島区も指定寄附金ということで、28年度は1,260万円というところで、いろんな項目に分かれているんですけれども、この各項目に分かれている寄附金については、区民等に対して何かこう呼びかけをして、こういった寄附金が集まったんでしょうか。
○佐々木総務課長 特段の呼びかけ等は行っておりません。
○島村高彦委員 そうですね。特段の呼びかけは行っていないというところなんですが、今後、区民にやはり一緒にこうやってもらうという意味も含めて、目的を持って呼びかけたほうがいいのかなというふうに思うんですね。それでこれ、もう3年だか2年だか前なんですけれども、新宿区のほうで子ども未来基金というものを設置しまして、貧困家庭だとかひとり親家庭に育つ子どもの支援、その他子育て家庭を支援する活動に対して助成をしたいので、どうか多くの皆さんの寄附をお願いしますというふうに呼びかけたんです。そういった目的を持って寄附を募る手法というのをもっと工夫をして、やはり自分もそれに参画をしたいと思う人は、人それぞれ項目が違うんですけれども、あるかと思うんですね。この新宿区の場合は、この基金への寄附ということで、区民に限らないと、どなたでもいいということで受け付けを絶えず行っているということなんですけれども、こういった手法を持って寄附を呼び集めるということはもうとっくにやっていなければいけなかったのかななんて思ったりしますけれども、その辺はいかがお考えでしょうか。
○高田企画課長 御指摘のとおり、さまざまな自治体でクラウドファンディング等を活用して、例えば、お子さんのためであったりとか、それからがんのためだったりとか、いろいろな目的でそういう区民からの寄附を集めるという手法をやっているということは、情報としては区として把握しておりますので、当面は、南長崎マンガランドのほうで、そちらに賛同していただけるような方にクラウドファンディングが使えないかということも研究しておりますので、そのような手法がある程度確立されれば、その寄附のやり方をさまざまな用途に広げていきながらやっていくこともできると思いますので、御指摘のような点を踏まえて、さまざまな目的で寄附を募るということも検討していきたいと思います。
○島村高彦委員 これで終わります。
資金の運用についてもやはりそういった専門の方々が恐らくいらっしゃると思うんですね、民間も含めて。だからそういった点も十分にそういったアドバイスを受けながら、安全な手法で運用する方法、また安全第一というところが、縛りがあるんですけれども、やはりその辺も今後、どういう手法になるか、いろんな国も含めて変化もあるかもしれません。それで、あと一つ、今言った寄附をやはり住民に参画をしていただくためにも広く広く呼びかけるようにお願いをして終わります。