平成25年予算特別委員会 福祉・衛生費( 3月 4日)
地域猫活動の支援、充実を
○島村高彦委員 それでは、最初に細川委員からありました地域猫活動について、引き続き行わせていただきます。
地域猫活動、これを行うためには地域協議会を設立していかなくてはいけないということでございまして、それには、これまで町会長の承認印、これをちょうだいしないと進められないということなんですけども、なかなかこの町会長の御理解を得るという点でも、これまでいろいろ苦労されておりまして、こうした判こなくても、現実に野良猫の被害に苦しんでいる人たちがたくさんいるので、こういった印鑑についてはもらわなくてもいいようにしたほうがいいんじゃないかという要望も出させていただいたこともあります。
ありますが、当然ながら、ただ活動する上で、地域の理解がなければ、当然進められないということで、先ほど細川委員からありましたけれども、地域の理解を得るために、これまでずっと継続して担当課としてやってきたことを簡単にお話しいただければと思います。
○樋口生活衛生課長 まず、そういう地域に猫の被害を受けているという状況がございますと、大体ボランティアの方からの情報が入るのと、それから地域の町会長等から情報が入るのと、両方から情報が私たちのところに入ってまいります。
ボランティアにつきましては、地域の被害がどうなのかというのを、状況を見ていただきながら、どの辺の地域で、どんな被害が受けているのかということをまず私たちは確認に行きます。その上で、会長等のところにも出向きまして、こういう状況になっていますねということで御相談を受け、それで、その場合にはこういうような活動が、地域猫活動というのがございますよという制度について御説明をしているということでございます。
○島村高彦委員 今のケースだとほとんど問題にならないわけですね。問題は、地域のほうから、地域猫の活動をされているボランティアのほうに、あるいはそこを経由もしないで、区のほうに、保健所のほうにお声が行った場合、じゃ、実際に取り組みをやる上で、どのようにして町会長並びに地域の人にお話をしていったかということをお聞きしたかったわけなんですけども、実際上、町会長から来れば、町会長にそのお話ができるわけですから、町会などに属していない方々からの声を受けて、どのように保健所として動いたのかと、そこをちょっと1点だけ聞きたかったんです。
○樋口生活衛生課長 私たちの行っているグループでの活動については、立ち上がりの経緯はいろいろございまして、今のような委員の御指摘のような、一部の地域で苦情が多く出ていて、それをやるのにも、地域猫活動をやることを反対している人たちがいるというようなところで、活動がなかなか、やりたくてもできないと言っている、地域で悩んでいるというところがございます。その辺につきましては状況を把握した上で、これはやったほうがいいんだということをまず見きわめた上で、必要に応じて私たちのほうが、保健所のほうがその旨を地域、大体が町会長、それから町会の役員の方を含めて説得に行くというようなことでございます。
ただ、これには時間がかかるわけでございまして、すぐにはできないわけでございます。実際に苦情を受けながら、なかなか立ち上げることができないといった地域もございます。そういったところにつきましては、状況は以前よりも変わらないということも粘り強く説明しながら、立ち上げの方向で説得を引き続きしているというような地域もございます。
○島村高彦委員 いずれにしろ、いろいろと御苦労されているということで、例えば私が所属する第1地区なんかにおきましては、ある町会長が区からもらった地域猫の取り組み、これを全町会長に紹介をしておりました。こうやってくださると大変取り組んでいる人たちは助かるわけですけども、本来、区のほうで先にそれをやっていただきたかったなという思いがあるわけでございまして、なかなか理解が得られなかったという現状が、少しずつそういう御努力によって、それぞれ理解は広まってきているのかなという気がいたします。
一方で、今まで人と動物の共生会議の猫部会、これがかつていろいろ活動しておったんですけれども、これが解消されたと伺っておりまして、その解消に至る経緯と、それから解消後にこの方々がどのような形で活動を展開しているのかというのを簡単にお願いいたします。
○樋口生活衛生課長 猫部会というのは、いわゆるボランティアの方々が集まって地域の被害状況等を、情報を共有しながら、どのように解決していくのかということを保健所と一緒にやるという会議だったんですけれども、その趣旨で始まったんわけなんですけれども、だんだん年数を重ねることによって参加者が少なくなってしまったということがございます。いろんな事情がある中で参加者が減ってきちゃったということもございまして、それを解消というか、それをそのまま、事務局を保健所のほうが引き継いで、それで今、現在情報を共有するというような形の会議を引き続きやっているということでございます。
その会議につきましては年3回行っておりまして、大体それぞれの地域で、先ほど申し上げましたけども、14の団体がございまして、それの代表者、あるいは活動している方々、そのほかにも個人でも積極的に活動していらっしゃる、私たちはその方々を推進員ということで、制度を積極的に地域に広げてもらっている、そういう方々を推進員としておりますけれども、その方々をメンバーとする会議を3回行っているところでございます。
○島村高彦委員 その方たちは推進員ということで取り組んでいると。推進員となっている方と、推進員と名乗らないボランティアの方々がいるというようなお話も聞いているんですけども、こういった方々の関係をぜひ連携をさせて、スムーズに、効率的にこの取り組みができるようにならないのかなというのは考えているんですけど、課長はどうお考えですかね。
○樋口生活衛生課長 私たちはこの地域猫活動を進めるに当たって、一人でも多くのボランティアの方々に、地域に出て推進員として活動していただきたいと思っているんですけど、ただ、中には、制度そのものについては理解は十分していて、非常に熱心に活動してくださっている方々がいます。ただ、それを、その方の中には推進員としてはやりたくないとかたくなに断る方がいらっしゃいます。いろんな事情があるのかもしれませんけど、私たちもできれば推進員として活動してほしいということをお願いはしているんですけれども、なかなかそうならない方がいらっしゃいます。
しかしながら、いろんな、先ほど冒頭申し上げましたが、地域の実情を把握するに当たって、そういう方々、非常に熱心に活動しているわけでございます。そういう方々とも連携をして、情報収集等をして連携をしているということでございます。
○島村高彦委員 いろいろと本当に大変だなと思います。また、こういった人たちが推進員であっても、ほかのボランティアであっても、地域で活動するにおいて、なかなか地域の人は御存じないということで、先ほどジャケットを着用したり、あるいは腕章をつけたりということで、あくまで公的な仕事として、ボランティアとして取り組んでいるんだよということで、過去にもこのジャケットの要望もさせていただきました。こういった活動が、1つには、先ほど来出ているように、地域の理解をより広めていただく、周知をしていただくという、これはお願いでございます。
また、もう1つ、この方々が非常に無料で活動しているわけでございます。当然この活動に対する報酬はボランティアなので、これはもう本人たちも考えてはいないと思うんですけども、同時にいろんな活動が、時に集中してしまって大変な経費もかかってしまうことがあるという声も聞いているんですね。この実費の分、実費というのも難しいんでしょうけれども、そういった部分の補助も検討の中に入れていただけないのかなという気持ちがあるんですけども、いかがでしょうか。
○樋口生活衛生課長 実費の部分についての補償ということは、なかなかちょっと難しい部分がございます。しかしながら、委員御指摘のとおり、ボランティアの方々が余り肩身の狭い思いをしながらやるということのないように、できるだけ事業の周知、あるいは、トラブルに巻き込まれている場合には保健所も、私たちも現場に行きまして、できるだけ説得に回るというようなことで活動を広げていくということに努力してまいりたいと思っております。
○島村高彦委員 いずれにしても、これは猫が嫌いな人のためにも、あるいは逆に猫が好きな人のためにも、両方の人にとってためになる事業だと考えておりますんで、本当に住みやすい環境をつくるために、また同時に、こうした猫を通して地域のコミュニティが少しでも広がればいいなと考えておりますんで、今後もいろいろな形で御苦労あるかと思いますけど、力を注いでいただきたくお願い申し上げて終わります。