08H20予算 補足3.6 ハローワークと連携した雇用対策

2008年3月6日by 島村高彦

s-00342 s-00422

予算特別委員会( 2008・3月 6日)

ハローワークとの連携による雇用促進事業

島村高彦委員

それでは、教育が長らく続きまして、少々お休みいただきまして生活産業費、就労支援、予算書でいいますと277ページ、ハローワークとの連携による雇用促進事業と出ております。まず最初に、本区には就労相談の専用の窓口というのはあったんでしたっけ。

 

川地生活産業課長

ございません。

 

島村高彦委員

平成18年の6月に、生活の安定が地域の活性化につながるということで一般質問をやらせていただきました。その後すぐ、雇用問題連絡会議というのをハローワークや商工会議所さんと豊島区を含めて5団体で立ち上げていただきまして、その後、年末ですね、平成18年の年末に早速、ヤング就職応援フェスタというのを企画されました。結果といたしまして、このときには36社の参加企業を得まして、若い人たち、11名の方々が就職の決定を見たと。また、翌年度も引き続き行いまして、15名の就職決定を見たと。それ以外にも福祉のお仕事、あるいは平成19年には中高年の方々の就職フェアということで取り組んでいただきまして、18年、19年、172名の就職決定者を本区の取組みで成果を出しております。内容をちょっと見ますと、いずれも面接の数と比べますと就職の決定者がちょっと少ないというのが非常に気になりますけれども、スタートとしては、私自身は非常に大きな成果をおさめたなと考えておりますけれども、課長としてはどのようなご感想でしょうか。

 

川地生活産業課長

ありがとうございます。委員、今概観していただきましたように、ハローワークと、どうしても街の中でフリーター、ニートの問題はかなり大きな問題になってきていると。それで、今までは都と区がその雇用の問題であったり労働の問題というのは所管するんだと。今でもそうなんですけれども、ただ、そうは言ってもまちづくりの観点からやっぱり考えていかなきゃいけないということから、今回こういうものが始まってきているわけでございますけれども、10%ぐらい、特に若い人が10%の就職率ということで、大体100人ぐらい来て10人ぐらいということでここ2年続いているんですが、ハローワークに聞きますと、多分それぐらいがいいといいますか、平均的な数字なんだろうと。ただ、問題は、実際フリーター、ニートの方をそこまで連れていくという方をどうするかということを考えた方がいいんではなかろうかと。例えば、今でありますと新卒の方も含めて結構ヤングのときには来ているんですね。だとすると、第二新卒であるとかその辺、あるいはニートの方というのもおかしいですけれども、家にいらっしゃる方々も含めてどうやって水場に連れてくるかということを考えていった方が、ここは展開が図れるだろうと今考えてございます。

 

島村高彦委員

今のお答えとちょっと重なる部分もあるかもしれないんですけれども、順番前後しちゃってすみませんけれども、私は一般質問で、豊島区もやるべきだと勢いよく言ったきりなわけですけれども、実際にやる方といたしましては、従来こういった就労支援や雇用の問題については国だとか都がずっと手がけてきたわけでございまして、これを区が取り組むというのは経験もノウハウもない中でいろいろと不安な点が多々おありだったんじゃないかなと思うわけですね。それで、そのときにどのような方向性を持ってこの事業をスタートさせようとお考えになったのかと。また現在、18年から取り組みまして、今後どういう方向性を持ってこの事業を進めていくのかというのをちょっと簡単にお話し願えればと思います。

 

川地生活産業課長

委員ご指摘のように、区が専門のスキルを持っていないというのがありまして、この辺をとにかく蓄積したいというのが、ここ2年間やってきたことでございまして、ハローワークがどうやってそういうノウハウを使って集めてきてマッチングさせるかというところをいろいろ裏から表からいろいろ見させていただいております。この辺をますます積み重ねると同時に、そういうスタッフといいますか、専門スタッフというわけにはいかんでしょうけれども、職員の中でどうやって蓄積していくかということを今考えてございます。
それで、もう1つ、私ども、じゃあどこを今後ターゲットにしようかといったときに、今、フリーター、ニート、雇用情勢が多少よくなった、あるいは景気がよくなった。ここに来てまた不透明感がかなり強くなっているんですけれども、雇用条例が多少緩んできたということもあって、全国的にも多少少なくはなっているんですが、相変わらず年長フリーターであるとかワーキングプアの関係であるとか、年収格差の問題とかいろいろなことが言われてございます。この辺を豊島区としてといいますか、区が特にハローワークとどう協力をして豊島区民の雇用を継続してもらうかということをまず第一に考えようかなということで考えてございます。

 

島村高彦委員

これからいろいろと研究を重ねながらやられていくということなんですけれども、当然こういうときに参考になるのは他の区のことなんですけれども、23区でもこうした就職に関する面接会を行っているのは10区を超えているとお伺いをしているわけなんですけれども、他の区の成果というのはご存じでしょうか。

 

川地生活産業課長

全部を概括してとっておりませんので、ちょっとわからないんですけれども、ただ、ハローワークからの漏れ聞く情報によりますと、ハローワークが近くになくて、例えば庁舎の中にハローワークの分庁舎みたいな形で持ってくるとか、そういうところが主でございまして、区が何か非常に関与していっているというのはあんまり今のところないんですよという話は聞いてございます。

 

島村高彦委員

そこで、参考に他の区のホームページをいろいろと見させていただきまして、具体的な就労支援策としていろいろと出ておりました。足立区なんかでは週に1回、中高年のための就労の準備相談ですね、これを行っております。また、若い人たちの未就職者、ニートですね、このニートの人たちの保護者を相手に相談会を行っておりまして、どうやったら自分の息子さん、子どもさんを自立させることができるのかといった相談にも区で取り組んでいると。また、墨田区では専門のキャリアアドバイザーというのを置きまして、専用の就職相談室で就職活動に対するアドバイス、あるいは就職した直後のいろいろな相談に応じていると。それで、北区や中野区は区内の事業所の求人情報が一覧できる状態になっております。それで、なおかつその情報を見た後の相談や、あるいは企業に対する紹介、これも連続して行っているという、この北区や中野区みたいな区が相当ありました。
それで、これを急にどうのこうのというよりも、まず最初に気がついたのは、こういった仕事に関する紹介がホームページの1面にまず出ているんですね。1面に仕事だとか求職という欄がございました。ところが、豊島区の場合はご存じのようにないんですね。産業振興を開いて初めて出てくると。それでかなりの、半数以上の区がこの仕事や求職という欄をホームページの1面に載せて、ということはそれだけ需要があるのかなと考えました。それで、こうした区の独自の就労相談と並列させて国や都のいろんな機関と連携をするシステムもかなりたくさん載せておりました。豊島区も当然ハローワークと連結のあれはございましたけれども、それ以外にも具体的に多くの就労を成果として上げております東京しごとセンターであるとか、そうしたところをやはり簡単にそこに検索できる状態になっておりまして、こういったことからまずちょっといろいろとありますけれども、最初に要望したいのはこの1面にやっぱり仕事、求職というのをすぐわかるところに、この間も総務課でホームページのお話はいたしましたけれども、やはりそれなりの需要があるかと思いますので、その辺も調査していただきまして、そういうのを1面に置いていただけないかなということを要望するのと同時に、やはり豊島区内の求人情報についてはそれをデータ化することはどの程度大変なのかどうかわかりませんけれども、そういったことを他の区でも取り組んでおりますので、その辺も併せて提案をしたいんですけど、いかがでしょうか。

 

川地生活産業課長

ホームページの問題は広報とかその辺と含めてまた検討させていただいて、バナーを張るというのはそんな難しくもないかもしれませんので、その辺でちょっと推してみようかとは今考えております。
それともう1つ、データ化の話なんですけれども、しごとセンター、ハローワーク、いろいろ都の機関であるとか国の機関であるとか、その辺とも徐々に、特にしごとセンターとも距離を詰めてきていまして、いろんなものができるだろうと思っていまして、その辺のデータをもらうと。それで質だけ、豊島区内の企業の求人情報というやり方にするのか、もうちょっと広げるのかも含めて今後検討しないといけないと思っているんです。というのは、よくあることなんですけれども、区内の人が区内の企業に勤めたがるかというとそうでもないということも聞きますので、もうちょっと広げた方が区の求人の情報としてはいいのかもしれないというのもありますので、そういうところをもう1回検討させていただいて今後また考えていきたいと思います。

 

島村高彦委員

ぜひよろしくお願いいたします。
それと、最初にお尋ねいたしました就労相談窓口、これも予算や人員配置の関係がございまして、なかなか簡単にはいかないんですけれども、今後、こういった形にしていくおつもりがあるかどうかお聞きをいたします。

 

川地生活産業課長

今委員おっしゃったように、20年度はとりあえずそういうところまでは突っ込むところの予算は組んでございません。ハローワークなんかも近いということもあって、そこで就労相談プラスいつでも言っていただければじゃんじゃん回してくださいという話もされていますし、それからハローワークの講演会と私どもの講演会といいますか、就労のための講演会も共同でいろいろやっていけるのかなと考えてございますので、また総合的にいろいろ、もう1回就職のための方策といいますか、その辺を練り直して総合的にやってみたいなとは考えてございます。

 

島村高彦委員

わかりました。
それと、以前の一般質問の答弁の中に友好・交流都市と連携をして相互の雇用を促進する事業を検討すると。昨年も聞いたような気がするんですけど、どうなったんでしょうか。

 

川地生活産業課長

その件に関しましては、今のところまだ動いていません。友好都市が来る度に、そういうのもあり得るよねという話をしている段階ということでございまして、興味を持ってくれるところと持ってくれないところがあるんですが、どうしても中高年と若者の就職のマッチングを考えると、そういうものも非常に有効だろうとも考えておりますので、決してその根っこがなくなったわけではないと思っていまして、今後また早急に検討させていただければと思います。

 

島村高彦委員

この友好・交流都市との連携なんですけれども、実際、単純に言いますと地方の方は当然仕事が少ないという状態があると思うんですね。それで、現実的には地方の方々が豊島区に来て、そこを中心に就労をすると。自然に考えるとそういう流れなのかなと。もちろん向こうでも全く需要がないわけではないので一概には言えませんけれども、その辺のところについてはどういう計画みたいのがおありでしょうか。

 

川地生活産業課長

必ずしも地方に就労機会がないかと言われると、そうでもないだろうと考えてございます。特に中高年の方々の一次産業といいますか、農林漁業に対する興味は非常に強いものが出ていまして、その辺も含めて、ましてやプラスして大きな工場なんかもございますので、そういうところでお勤めになるという方も、特に中高年層は多いのかなと考えています。一方で、地方の方の特に若い方々は都会でちょっと働いてみようかという方も多いんだろうと。その辺をマッチングさせていくというのが今回友好都市の交流と今のところ考えてございます。まだまだ需要としましては、いろんなものがあろうかと思いますけれども、今のところはそういうつもりでおります。

 

 

大沼文化商工部長

地方都市との交流に関しましては、いろいろ働く場所がそこということの限定で考えますと、地方都市のニーズとしては、やはり若い人たちが都会へ出ていくということに関して非常に危惧感を持っています。それと、いろいろ人口が減っているということで、公共施設があいているということで、最近コールセンターというものを地方都市で展開するという事業なんかも多くなっておりまして、新潟ですとか山形ですとか、そういうようなところでそういうところがぼちぼち出てきています。それで、そういうようなお話をさせていただいている中で大変関心を持っている自治体もございまして、新潟の方ではかなり積極的にそういう事業展開を始めているところもありますので、都会のそういった仕事を地方でもって対応していくという、そういう役割分担みたいなことも今後考えられるだろうと思いますので、そういう方面でもちょっと積極的に当たっていきたいと考えております。

 

島村高彦委員

わかりました。いずれにいたしましても、そこの友好都市とそこの住民の方々のやっぱり需要を調査しなくちゃいけないのかなということで、正確な状態を把握していただければと思います。
それと、先日、福祉の款のところで此島委員が東京都の産業労働局と福祉保健局が合同で行います低所得者生活安定化プログラム、これの窓口の23区設置ということがうたわれているわけなんですけれども、これについて本区にもこの窓口を設置するのかということを何かお尋ねをいたしたんですけれども、何か新宿の方に窓口は回しますみたいなお話がちょっとありまして、内容的にあんまりちょっと私もよくわからないもんで、これ、生活産業課としてはこのプログラムについてはご存じでしょうか。

 

川地生活産業課長

すみません、よく存じ上げておりません。ちょっと調査させていただいて、それからということにさせていただければと思います。

 

水島副区長

その事業は、例の東京都の独自の低所得者に対する特別な減税、それが結局中止になりまして、それにかわる施策として打ち出しまして、これをやるには区の協力を得ないと絶対できないと都も言っておりまして、私どももそうだと思っています。それでやり方が非常に、区がやっているところと非常に複雑に絡み合っておりまして、まだ結論が出ておりません。それで、8月頃からは動かしたいということで、現在、都と詰めている段階でございまして、まだ最終結論が出ておりません。したがいまして、区がどこでどういう役割を担っていくのかということがまだ整理されておりませんが、整理され次第、情報提供もさせていただきたいと思っております。

 

島村高彦委員

この事業は都の就業支援窓口を紹介すると、その上で生活就労、能力開発などへの相談に対応していくということなので、ぜひ本区の中にも、こうした低所得者という方々が相当いらっしゃると考えますので、いずれにいたしても区民の方にこうした都の事業もわかりやすい形で伝えていただけたらと思うわけなんですね。それで、こうしたいろんな就労支援の事業というのは当然区単独で行っていくのは難しいかなと私は考えているわけなんですけれども、まずその辺が、さっきの説明でちょっとよくわからなかったところは、その辺の連携の部分についてどのようにお考えになっているか、もう1回ちょっとお話しいただければと思うんですけれども。

 

川地生活産業課長

すみません、わかりにくくて申し訳なかったと思います。就労支援に関しましては、私ども単体、それは講演会であるとか講座とか、その辺は当然できるんだろうとは思っているんですが、単体で、単独でいろんなものを今考えていくという状況にはないだろうと。したがいまして、専門的なその知識を持っているようなところと連携を図っていって、少なくとも何年かはスキルを磨いていくと。それでスキルを磨いていって行政内の層を厚くしていくと考えてございます。したがいまして、うちだけですべてをやろうということは今のところ思っていないというのが現状でございます。

 

島村高彦委員

要は区民の中に職業安定所、ハローワークですね、に行って仕事がないよといってそれであきらめてしまっている。あるいは、ニートのように仕事に対する意欲自体がちょっとうせていると。こういった方々に対しまして、やはり豊島区にもそういう相談する窓口があるんだよということをまず進展させていただきたいんです。だから、窓口の設置ということもお話をしたわけですけれども、それは人員の関係もありますから徐々にやっていただくとして、あとは東京しごとセンターだとか、いろんな産業何とかセンターとかいろいろございます。そうしたところに有効に繋げていく。豊島区では、やっていませんよで終わるのではなくて、やっぱりそういうところに最後まで繋げていく、そういった対処の仕方を、ぜひ本区もとっていただきたいということをお話しいたしまして、終わります。

 

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