平成25年予算特別委員会全部の補足質疑( 3月14日)
全庁挙げて待機児童解消に向けた緊急対策に取り組め
○島村高彦委員 おはようございます。款目の質疑のところで待機児童対策について行わせていただきました。この待機児童対策は、その効果について、少子化対策や景気対策に直結する重要なものだということで訴えさせていただきました。区長からは、積極的に取り組んでいくという御発言もいただきまして、今後お願いするわけでございますけれども、今回はもうちょっと一歩だけ踏み込んで、具体的にお聞きをしたいと思います。
その前に、前回の質疑でも触れましたけれども、新聞報道等で、杉並区や大田区なんかで、認可保育園に入れなかった保護者の方々が、行政不服審査法に基づいて異議申し立てを行っているということが報道されておりました。これは豊島区のほうでは動きはどうなっているか、御存じでしょうか。
○活田子育て支援課長 今回の入園、あるいは転園の申請の処分というか保留に対する異議申し立てですが、実は保留の通知をあす発送します。したがいまして、今のところ、当然発送しておりませんので、保留に対する異議申し立てはございません。
しかしながら、3月4日に内定している方にはもう既に口頭、電話で伝えておりまして、入れないという方は大体わかっていると思うんですね。入園の窓口でそういう御相談、あるいはクレーム等ございますが、その中では、現在のところ、異議申し立てをするという具体的な話は聞いてございません。
以上でございます。
○島村高彦委員 いずれにいたしましても、入れないということで非常に大変な思いをされているという実態はあるかと思います。また、こういった方々が訴えに来たときに、やっぱり現状は待機児童が昨年より現段階でふえているということでございますけれども、豊島区としてこれに対する取り組みをこのようにやっているということを、そういった方々にもしっかり示していくことが非常に大切なのかなと考える次第でございます。
それで、一般質問や、あるいは前回の質疑を通して、特に力を入れて取り組んでもらいたいということで、東京都の小規模保育整備促進支援事業、これについて取り上げさせていただきました。東京スマート保育ということでございますけれども、これを取り組むということで、もう今からでもその準備にかかっていかなければいけないということで、1点、この対策について、現段階の取り組みをお聞かせ願いたいと思います。
○佐藤子ども家庭部長 全般な取り組みということでお答えさせていただきます。
平成22年から26年までの保育計画の取り組みで516名ほどの受け入れ枠を拡大できる見込みでございますけれども、御指摘のように、今年度、想定外の希望が急増しておりまして、100名を超える待機児童の増加が見込まれております。福祉費の審査の際にも、区長、副区長からも最大限の努力をしてまいるというような御答弁をいたしましたし、区長からは、直接できることを緊急対策としてすべてやるようにという御指示もございました。
現在、25年、26年度で取り組めるスマート保育を含めた、区有施設での一時保育の実施ですとか、事業所内保育所の活用ができないか、それから臨時保育所等の増設もできないか、それからさらに、認証保育所等の誘致もできないかということで、2年間でさらに300名を超えるぐらいの待機児対策をできるような緊急対策を実施してまいりたいと考えてございます。
○島村高彦委員 今、全般的な取り組みについてということでございますけれども、昨日、私ども公明党区議団といたしまして、区長に緊急の待機児童対策の解消策について申し入れを行わせていただきました。具体的に8項目を掲げさせていただいたわけでございますけれども、この8項目の実施の可能性ということでお尋ねをしたいんですけども、いかがでしょうか。
○活田子育て支援課長 昨日、8項目の緊急の提言をいただきました。1つずつちょっと可否について御説明をさせていただきたいと思います。
まず1つ目ですが、認可保育所の定員の見直しと職員の増員ということでございました。認可保育所の定員につきましては、既存の保育計画でこれから、24年の4月1日に20名、それから、25年の10月までに93名の増員、26年度中にはさらに22名の増員、合計133名の増員を予定しておりますので、こちらをしっかりとやっていきたいと考えております。
それから、職員の増員ということですが、こちらにつきましては、御指摘いただきましたスマート保育の対策として、保育園課に正規の職員1名、それから、人材派遣1名、全部で2名の増強を考えておるところでございます。
申し入れの2項目、認証保育所の誘致と保育料負担の軽減でございますが、認証保育所の誘致、2カ所を予算をとって具体的に進めていきたいと考えております。
それから、負担軽減につきましては、待機児童の解消にどれだけ効果があるのか、その辺を見きわめまして、25年度中に判断をしたいと思います。ですから、今回のプランの中にはちょっと入ってこないのかなと考えてございます。
3つ目、区有施設を活用した一時保育の御提案をいただいております。具体的に場所はまだ未定でございますが、2カ所程度を一時保育の施設として開設をしたいと考えてございます。
4つ目、施設型保育ママの拡充、こちらも御提案いただきました。この2年間で3カ所、これも予算をとって誘致していきたいと考えております。
5つ目でございます。空き店舗や公共施設等を活用したスマート保育の実施でございますが、2年間で5から6カ所の開設を考えて、今、職員も増強しております。ただ、こちらにつきましては、来週の3月19日に詳しい要項が発表されますので、それを読み込んで、なるべく早目に、既にいろいろな引き合いがございますので、積極的に対応していきたいと考えております。
6つ目でございます。事業所内保育所への働きかけ、事業所内保育での待機児童の受け入れでございますが、具体的に1カ所、年度当初、間に合うような形で、今、協議を進めているところでございます。
7つ目でございます。私立幼稚園の預かり保育への働きかけ。実は今回の待機児ですが、3歳児がかなりふえております。3歳児といえば保育園に入る児童もございますので、こちらの預かり保育によって待機児童を救えるような助成の仕組み、これも早いうちに考えて、なるべく早目に実施したいと考えております。
最後、8つ目でございますが、待機児童に対するファミリーサポート事業の助成でございます。これは待機児童の親御さんが、保護者がファミリーサポートを使った場合に、ファミリーサポートの助成をして使いやすくしていこうということでございますが、こちらについても来年度の早い時期に実施したいと考えております。 以上でございます。
○島村高彦委員 具体的にお答えくださいまして、ありがとうございます。今の説明の中で、事業所内保育所の活用なんていうのは、国の対策として2年後に補助金等がおりてくると伺っておりますけれども、先んじて取り組んでくださるということで、大変に積極的にやってくださるということはわかりました。
また、ファミリーサポートにつきましても、これまで利用料の件がいろいろと話題に上がっていたわけですけども、こういったものも補助をしてくださるということで、大変にありがたいと思います。
これだけ私も言うだけ言って、ふと心配になるのが財源のことでございます。これだけのことをやるということは、それ相応の予算の裏づけというものも考えなくちゃいけないということで、この辺の対策を当然考えていらっしゃるかと思うんですけども、その辺についても教えていただければと思います。
○水島副区長 お話のとおり、財源、まずそれを確実に実行すると、執行するということが極めて重要じゃないかと思っております。
それで予算でございますけども、今議会中に、出おくれ感のないように、25年度の補正予算を編成いたしまして、御提出、御審議をいただけるように早急に動くようにということで区長からも下命が出ておりますので、現在、そうした準備に入っているところでございます。
○島村高彦委員 前回も、また今回も、ぜひ全庁的に取り組んでいただきたいということで、そのようにしっかりと今後やっていくということを確認させていただきました。また、1人でも多くの待機児童を解消するため、ぜひ積極的にさらに取り組んでいただきたいことをお願い申し上げまして、私は終わります。
○高野区長 今、担当と、あるいは副区長からも御答弁申し上げましたけど、平成22年度から保育計画を策定いたしまして、待機児童対策を行ってきたわけでございます。先ほどのお話のように、保育計画に基づく受け入れ枠拡大も、来年4月1日現在で254人に拡大をしたわけでありまして、平成24年度に待機児が減りましたけど、今年度は100名以上もふえてきたわけでありまして、保育園に入れなかった方々への保留通知、先ほどのお話のように明日、15日に発送されるわけであります。これらについて、保護者からのいろいろな形でのお声が出てくると思っておりますが、豊島区としてはいち早く取り組みを進めていかなきゃいけない。保育計画とは別に、今いろいろお話ししたように、御要望もいただきました緊急プランを策定いたしまして、現段階でやれる対策、具体的な方策等々については盛り込んで対応してまいりたいと思っております。
プランの実行を迅速かつ確実に遂行していくには、今定例会での同時補正の提案も視野に入れてございます。待機児対策は全庁体制で取り組んでおりますけど、特に直接担当する子ども家庭部、実は昨日、それぞれの、子ども課、子育て支援課、保育園課と現場で直接携わっている方々と懇談をいたしまして、現場の声等々も十分聞きながら、これをやはりプランで終わるんじゃなくて、実際上にこういうような形で進められるかどうかというようなことの確認も含めながら、これらについてお話を聞くと同時に、この待機児対策を積極的に行っていくというようなことで、職員の皆さんにも御理解もいただきながら進めております。
このプランを着実に実行し、1人でも多くの待機児を受け入れて、万全な体制、そういう体制を、なかなか、今までもこれらについてやってまいりましたけど、さらに思い切ってこういうような形にしていかなければならないのではないか、そんな思いをしておりますので、私みずからが先頭に立って、職員とともにこれらについてもしっかり対応してまいりたいと思いますので、どうぞよろしくお願いします。